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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:日本映画
ここ数年、映画館に目ざめた母が、久しぶりに劇場で観たと言っていたのが『デスノート』でした(笑) なぜなの?久しぶりに劇場へ行くのにそのチョイスは・・・。 けれどもとにかく、彼女は出かけて行ったそうで、期待できない感じのスピンオフ映画『L change the WorLd』まで、最近は観てきたそうです。 感想を話してくれるのは嬉しくて、しかしなかなか観た映画が重ならない今。たまには母に合わせて観てみようとレンタルしてきました。 前編・後編に完全分かれているシリーズもの、思いがけず4時間強で、まいりました 死神リュークが落とした“デスノート”を拾い、野放しになっている凶悪犯を次々と粛清していく天才大学生、夜神月(藤原)。巷では救世主“キラ”の出現と噂し始める。一方、一連の“キラ事件”を捜査するため、インターポールから送り込まれた天才L(松山)がキラを追いつめていく。やがて“逮捕に協力する”と称して、自ら捜査本部に乗り込んでくる月。そんな中、第二のデスノートを、キラを崇拝するアイドル弥海砂(戸田)が手に入れ、自ら第ニのキラとなり行動を開始するのだった・・・。 もとは少年ジャンプの漫画で、作家は正体を明かしていないとか。 どう考えても、構成が見事なので、熟練した作家であろうと囁かれているようです。 ビジュアル映画であることはともかく、繰り広げられる頭脳ゲームは面白いので、人気なわけです。 アニメーションで描かれた死神の存在からして娯楽映画なのですが、良いところを挙げるならば、天才を演じた両名、藤原竜也と松山ケンイチの競演が見所。 DEATH NOTEのルールは都合よくできていて、ホラーっぽいイメージもありましたが、怖がるようなところは一切ない、紛れもないサスペンスです。 キラこと月(らいと)は、鹿賀丈史演じる、警察庁刑事局長・夜神総一郎の息子。 身内に犯人がいることがわかり、みんな疑心暗鬼のまま、突如捜査員に加わった、犯人・月とともに捜査は進んでいきます。 正義のために法律を学び、警視総監になるのが夢だったはずの月は、正義が行われていない現実を知って黙ってはいられず憤怒していた矢先にDEATH NOTEを拾うのでした。 その効果を偶然知ってしまった月は、犯罪者に対する制裁を次々と始めるのです。 まったく独りよがりな制裁を、自らが救世主であるかのように・・・。 天才の月に立ち向かうのは、部屋から出ることなく延々甘いもの食べ、猫背で、目の下に隈を作ったL(エル)。 彼の正体が明かされ、ついに月VSLの頭脳戦が幕を開けるのですが・・・。 Lを演じた松山ケンイチ君が、実は好きなので、レンタルに漕ぎつけたのであったりもします。 原作の絵にそっくりですね。 松山くんの魅力あればこその4時間強。 若い男の子に興味はないと思っていたのに、彼だけはべつ。 「男たちの大和/YAMATO」を劇場で観た時から気になる、期待している役者さんです。 とにかく漫画原作らしい、伸びやかで緻密で、フィクションらしい作品。 きっとマニアがいて、映像にもオタクが喜びそうな嗜好が入り込んでいます。そこが一番いけてない。 アイドルを演じた戸田恵梨香を監禁するシーンなんて、なんであんな破けた白スカートを穿かせているのか・・・とても真面目に、正義を論じたくなるような作品ではありませんでした。 漫画といえども、面白くて深い作品はいっぱいあるのでしょう。漫画が原作となっている映画やドラマが、近頃増えています。 読むのは手塚治虫くらいで、他に知らない私は、きっとたくさん損をしているような気がします。 いいものが色々あるのだろうな~。 もう5年以上も前になるけれど、知人に薦められて読んだ『MONSTER』は最近の私的大ヒットでした。TVアニメになったようで、レンタル店に並んでいますがそちらは未見。 こんな風な濃いい物語が、漫画の世界にはいっぱいあるんだろうなと、ふと『ブラック・ジャック』を読み返してみながら、しみじみ感じた鑑賞後です。 監督 金子修介 原作 大場つぐみ『DEATH NOTE』 脚本 大石哲也 撮影 高瀬比呂志 音楽 川井憲次 出演 藤原竜也 松山ケンイチ 瀬戸朝香 戸田恵梨香 鹿賀丈史 藤村俊二 (カラー/126分・140分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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