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行きかふ人も又

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2008.11.13
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 映画『ぐるりのこと。』ではありません。句点のない、『西の魔女が死んだ』の原作者、梨木香歩のエッセイです。
この本を読んでいたら、人生、生き方についてあれこれを梨木さんなりに突き詰めてらして、自分もちょっと考えさせられて、だからこのテーマ。

「もっと深く、ひたひたと考えたい。」
「物語を語りたい。」        
                 ―――梨木さんの言葉

物語を語るために、たくさんの勉強をして、物事を煮詰めるように深く考えて、遠くへでも足をのばして、日頃から努力されている様子が目に浮かぶようでした。
勤勉さと、深い思考に敬服。自分がいかに何にも考えていないか、よくわかってしまいます。
著作を読んだことはまだないけど、『西の魔女が死んだ』はいつか読んでみたいと思っています。
諸々と向き合う率直な姿勢は、すぐにでも見習いたいと強く思いました。

この人もまた西洋に近しいばかりに、東洋と西洋の間で色々考えさせられている方でした。
視野が広くて、世界規模の問題を、現在過去未来にこだわらず、幅広く考察してみたり、そうかと思ったら、身近なところで、私宅のお庭とお隣さんのお庭の境界についてを考察してみたり。
とてもおもしろい。
からからと乾いた風のように、いろんなところを通り抜けていく。それが、なにかをちゃんと拾いながらなのが、すごい。
答を導き出すのに、必ず自然を通り抜ける感じが私の肌に合っていました。

「あらすじで読む名著」シリーズの存在が解せないというお話、同感でした。それからアメリカに関すること、群れることについても、同感~と頷きながら読めた所がありました。
思考の森を抜けたら、思いがけない収穫だった! そんな一冊でした。






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Last updated  2008.11.14 23:50:03
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