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カテゴリ:日本映画
第1話『桃』 篠原哲雄film 久しぶりに桃畑の広がる故郷に帰ったOLの淳子に、教師と付き合っていた、15歳の頃の思い出が蘇る―――。 このての作品は苦手。篠原哲雄監督の『はつ恋』や『深呼吸の必要』は、なかなか評価がいいけれど、私的にはまずまずの作品だった。監督との相性もありそう。 演技下手な長谷川京子がイタく、中学時代を別な女優さんが演じているのもイタイ。 中学生という年齢が微妙だったとはいえ、ハセキョーはいいとこどりな感じがする。 「いやらしくなければならない。ただ厭らしいだけの行為にしなければならない」 15歳の少女の心の声。この台詞だけは、なんとなく理解できるような気がして良かったです。わからない方が幸せな台詞ですね。 原作/ 姫野カオルコ 出演/ 長谷川京子 池内博之 野村恵里 第2話『太陽のみえる場所まで』 廣木隆一film ホストに貢いだ日出美は、借金を返すため、タクシーの女性運転手と乗客の熟女ホステスを人質にとるのだが――― この作品も苦手、、。空回りしまくっていて、映画を観ながらこっちが恥ずかしい気持ちにさせられてしまう(笑) 片桐はいりさんは大好きなんだけど、どうにも笑えなくて、テンションにつていけませんでした。 妄想で飛び出した南国と、歌謡曲の踊りもツボにはいる余地なしです。 原作/ 室井佑月 主演/ 大塚ちひろ 石井苗子 片桐はいり 第3話『夜の舌先』 松尾スズキfilm 工場務めの根暗な正子は、好きな男の髪を入れて眠ると、夢に現れ妄想を叶えてくれるという香炉を手に入れるのだが――― ここにきてやっと、観られる作品が登場。 5作品のなかで一番絡みばっかりなのだけれど、間に挟まれる工場での日常シーンは、何気にくすっと笑えるし楽しい。 何よりの収穫は、妄想される役・浅山君を演じた近藤公園でしょう。 普段は脇役の多い男優さんですが、かなりセクシーで巧いです。最近では、『銭ゲバ』の冒頭で殺されちゃう新聞屋のお兄ちゃんを演じていましたっけ。 絡みばかりなわりにはカラッとしてて、監督の手腕を感じた短編。 やっと幸せと快楽を手に入れた根暗な正子は、それが永遠に続くように、一生目覚めないことに決めてしまう――ありきたりだけれどよく纏まってる感じがしました。 脇役のキャラがたってます。 原作/ 唯川恵 出演/ 高岡早紀 近藤公園 第4話『女神のかかと』 西川美和film 小学生の真吾はガールフレンドの母親・梗子の美貌に心奪われ、それに気づいた梗子は誘惑の眼差しをおくる―――。 この作品はありがちなテーマだけれど、好きです。 母親を演じた大塚寧々がステキすぎて、ポーっとなりながら見終えました。 少年が大人の女性に憧れる、そういう永遠のテーマを、かなり奇麗にまとめた一遍だと思います。 単身赴任している父親との、微妙な距離感が良かった。それとさりげない別離。 こんなお母さんがいたら、男でなくたって見惚れてしまうにちがいない。 原作/ 乃南アサ 出演/ 大塚寧々 森田直幸 第5話『玉虫』 塚本晋也film 町外れの田舎で、じじい(小林)だけをお客に暮らしているホステスの女がいた。ある時、じじいが初めて若い男の客(加瀬)を連れてくる――― そもそもこの映画を観たのは、敬愛する塚本晋也監督の、この一遍が観たかったから。 ここまで時おり溜め息つきながらみてきて、『玉虫』が始まった時には手を叩いて(というのはウソですが)喜んでしまいました。やぱりピカ一です。おもしろい! 石田えり、加瀬亮、小林薫―ってすばらしい配役ではありませんか。この時点で流石~と思っちゃう。 みんな 艶っぽいです。 ‘じじい’(という役名の男)は、お金持ちで、女を田舎の寂びた一軒家に住まわせ、もう何年も通い続けていた。二人の絆は深い。 ある時、じじいが初めて二人連れで女の元にやってきて、若い男の客と女は意気投合してしまう。 じじいが酔って居眠り始めた隙に、ふたりは求め合うのだが、、、。 怪しげな民家、とても堅気とは思えない謎の男じじい、そしてとにかくいい雰囲気。 色っぽくてもの凄く素敵な女性を演じるのは、石田えり。 相変わらずどろどろしていて、暴力的で、いやらしいのだけど、このカッコイイエロス、さすが塚本さんです! 原作/ 小池真理子 出演/ 石田えり 加瀬亮 小林薫 冒頭とエンディング、そして真ん中に、セクシーなダンスが挿入されていて全体が構成されています。 私的には、女性を描いたこの一連の作品群に似合わないと思います。違和感。 このシリーズは『Jam Films』の流れからきているのですね。なんか妙に納得。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.07 09:33:15
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