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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:日本映画
京大・滝川事件とゾルゲ事件をモデルに、左右に分かれた青年たちの運命と、反戦運動家を選んだ大学教授の一人娘・幸枝の苦悩を描く―――。 世界の黒澤もこんな映画を撮っていたんですね。くさい演出に驚いたりしながらも、楽しめました。 女優原節子あってこその良作だと思います。 開戦間近の日本で、左翼運動へと身を投じる野毛に、ついてゆくと決めた幸枝の抗えない強い思いが印象的。 悲劇を迎えたあとも、刻々と変化していく原節子の表情は見事です。 女性を描きながら、それでいて男性的な黒澤カメラは、幸枝をハンサムにさえ見せてしまう。 なに不自由ないはずのお嬢様が選んだ道は、あまりに過酷でした。 野毛の生き方、この時代に反戦を訴えることの意味、正義と信念を貫くすさまじさ――いかにも終戦後の作品らしくストレートに迫ってくるものがありました。 野毛を演じているのは『姿三四郎』の藤田進。 堅実な糸川を演じたのは河野秋武。 写真・左の男 優ですが、世界のナベアツに激似です(笑) 追: 新しいノートPCを買ったら、なにもかもが慣れなくて 時間がかかってしょうがありませんー。 せっかく書いた文章を消したり、、、(涙) 早く慣れなくちゃ。 そんなわけで、すこし前に見た映画の、ずいぶん短い感想ですが、これでお許しあれ。 ほんとにいい映画だったですよ。 監督 黒澤明 脚本 久板栄二郎 音楽 服部正 出演 原節子 藤田進 大河内伝次郎 杉村春子 三好栄子 (モノクロ/110分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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