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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:日本映画
つい先日まで、過去の人気ドラマ『すいか』を観ていました。 個性的な主人公たちが織りなすひと夏の物語は、ほんわかとして温かくて、笑いあり涙ありで超わたし好みでした。 「暮らす」ことの楽しさをいっぱいに感じる、名言たっぷりのドラマ。 そこに出演していたお三人、小林聡美、市川実日子、もたいまさこ主演の、『すいか』好きには間違いなく楽しめるに違いない、癒し系映画です。 荻原監督といえば『かもめ食堂』が素敵でした。 洗練された暮らしの道具や、シンプルな美味しい食事。ゆったりと流れる時は、暮らす人々に時間が呼応しているみたいにゆるやか。 生活をただ愛おしむこと。それがどれだけ豊かさを生むか教えてくれる、この辺りの作品群は大好きです。 都会から何かを求めて南の海辺の小さな宿にやって来たタエコ(小林)が、マイペースな宿主(光石)や、ナゾのかき氷屋(もたい)に戸惑いながらも、少しずつ彼らのまったりした生活に馴染んでいくさまを、ユーモラスに綴る――――。 「たそがれは得意ですか」と、タエコのように聞かれたら、わたしは「得意です」と答えます。 なんにもない島で、ただ美しい自然だけに囲まれて、必要最小限のお金のためにぼちぼち働いて、暮らす。そんなことができたら、ほんとに幸せだろうなぁ。 夢のようなひと時。一年のなかの、ひと月なり、ほんの一週間をこの島で過ごすだけでいい、そのため、都会であくせく働くとしたって割に合う。この豊かさには敵わないもの。 ささやかな暮らし、とはいうけれど、本当は一等贅沢な暮しでもあるのです。 食べるものがみんなすごくいい。ビール、かき氷、伊勢海老、梅干し・・・なにもかもが素朴に絶品に違いなく、観るほどにお腹がすいてきました。 スローライフとは、なんと魅力な暮らし方でしょう。 しかし、住む人も洗練されいてなければ、こんな暮らしはできません。 誰より浮世離れしたイメージのもたいまさこさんが、「まだまだです。もっと楽になりたいです」と語る、特典映像を観ました。 憧れる一面を持つ名女優もたいさんの、飽くなき「自然体」への探求心に打たれました~ フッと肩の力の抜ける楽しい映画。観終わったころ、体が『メルシー体操』をしたがること請け合いです。 監督・脚本/ 荻上直子 メルシー体操/ 伊藤千枝 (珍しいキノコ舞踊団) 出演/ 小林聡美 市川実日子 加瀬亮 光石研 もたいまさこ (カラー/106分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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