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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:日本映画
前作がお気に入りなので、期待せずにはいられません。 グッと来ることを予測し、大笑いするつもりでいましたが、こちらは思ったほどは切なくならず、笑いどころは減少傾向・・・。残念。 恋愛に関するほのぼのとした懐かしい感覚はそのままに、とてもバーチャルな一本となっていました。 仮想都市OZが人々の日常生活に深く浸透している近未来。天才的な数学の能力を持つ内気な高校生・健二は、憧れの先輩・夏希から夏休みのアルバイトを頼まれ、彼女の田舎がある長野県の上田市を訪れる。 そこに待っていたのは夏希の親戚一同、“陣内家”の面々だった。 一族を束ねる曽祖母・栄の前で、夏希のフィアンセのフリをする――というのがバイトの中身!戸惑う健二に、その夜、謎の数字が書かれたメールが送られてくる。解読せずにおれない彼は見事問題を解き返送するが・・・そのせいで世界じゅうが思いがけないパニックに陥ってしまうのだった・・・! 仮想都市OZが登場する冒頭から、好き嫌いがはっきり分かれてしまいそうな作品ですが、スラップスティックがお好きな方には、ドタバタと楽しめるのではないでしょうか。 今、スケールの大きなSF映画を作るとしたら、隕石か核かパンデミックかハッキングか!?というところ。本作の悪はハッカー。 その戦いがまたバーチャルで、ゲーム感覚フル回転で、仕舞いの戦闘は“花札”ときた日にゃさすがに驚いたけど(笑)、古き良き日本を織り込むのもいい処なわけで、結局はほのぼのしてしまった。 由緒ある家柄ゆえ、曽祖母の孫たちはみんな大物とエリート。医者に消防士に自衛隊、漁師に電気屋と個性で溢れかえっています。 世界を狂わすハッカーに、みんなで立ち向かう!家族を描いた物語でもあるのです。 後ろ盾はもちろん曽祖母の栄さん。 しかし王道を行く展開で、おばあさんの死は、なんとなく予感できてしまう・・・。 主人公であるはずの健二が、途中影うすくなり、ストーリーがグダグダするあたりはもったいないです。 恋愛もそっちのけになるし、観客が欲しいと感じる「間」が、少かったかなぁ。前作にはあった落ち着きと、切なさがほしい(単なる希望)。 親戚一同の個性が強すぎたのかもしれませんね。 仮想都市での映像はすべてCGで、その技術には脱帽です。 宮崎アニメに圧倒されるのと同じ感覚の怖さが、CGなのに、ここにはありました。 色彩を駆使してスケール感を出すことに成功して、圧倒的なパワーがあるのでした。 前作のような、大人でもノックアウトされちゃう“いいもの”はあまりなかったけれど、2時間しっかり楽しませてもらいましたよ。 カップルの多い、若い客層で、レイトショーにもかかわらず沢山人が入っていました。 監督/ 細田守 脚本/ 奥寺佐渡子 音楽/ 松本晃彦 声/ 神木隆之介 桜庭ななみ 谷村美月 斎藤歩 (カラー/114分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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