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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:オーストリア映画
話題になった食育ドキュメンタリー。 普段なにげなく口にしている食物が、どのような過程を経て食卓に届くのかを、淡々と見せるだけの作品。なのに、なんともいえない罪悪感とショックでいっぱいになってくる。 説明も、説教くさいナレーションも必要ない。 ただありのまま それだけなのに。 事実はこうで、だからどうしたいのか、ちょっと考えてしまう作品だ。 野菜・果物・食塩はともかく、鶏・豚・牛に限っては、少なからず意識して口にするようになると思う。 屠殺の現場は、簡単には記憶から消えないショックなもの。生き物が食べ物に変わる瞬間は、普通に生活していたんでは、一生見ることはなかったはずだ。 賛否両論あるかもしれない、屠殺場で働く人々に対しては、ここではまた別の話。 お給料をもらって働く、自分と一緒だと思う。 先日、岩井俊二の『FRIED DRAGON FISH THOMAS EARWING'S AROWANA』のことをここに書いたけれど、ナツロウのお気に入りの台詞がある。 「食べて生きる、食べられて死ぬ―――」 真摯な潔い生き様を、一言で感じるこの台詞が好き。 わたしは、ライオンに食べられて死ぬのはイヤだけど(笑)せめて「いただきます」と感謝しながら、必要なぶんだけ食べ、無益な殺生はしないことを、一生守ろうと思う。 地元の新鮮な野菜と果物を、ちゃんと選んで、食べきれずに捨てることを止めよう。 監督・撮影/ ニコラウス・ゲイハルター 編集/ ウォルフガング・ヴィダーホーファー (カラー/92分/オーストリア=ドイツ合作) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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