2223220 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

行きかふ人も又

行きかふ人も又

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Freepage List

Free Space

ゆるい分室はじめました
dekunotato.exblog.jp

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02

Category

Calendar

Comments

森須もりん@ Re:【夜行列車(POCIAG)】 1959年 ポーランド映画(03/10) 小学生のときに、テレビでみました。 あれ…
ETCマンツーマン英会話@ 希望を生むもの はじめまして。先日初めて『アラバマ物語…

Favorite Blog

Kabu + Plus エースNo1さん
ある日どこかで リラ11さん
ベティ333のブログ ベティ333さん
でくの坊 雨にも … なんぜんたろうさん
My 映画 on TV 日記 タケ88フミさん
2010.12.08
XML
テーマ:読書(8607)
カテゴリ:

 『インド夜想曲』がステキであったアントニオ・タブッキの小品集。
ポルトガルに魅せられたイタリア人作家のタブッキが、ある夏の日々に過ごしたアソーレス諸島での記憶から生まれたという。
読書しながら浮遊して、幻想の中で、アソーレスを旅している気分になる。
充足感のある豊饒な旅。『インド夜想曲』でもそうだった。

舞台となったアソーレス諸島は、ポルトガル沖、約1000kmの大西洋上に浮かぶ九つの島だ。
この地を舞台に、書簡、捕鯨の航海記、情緒ある恋物語などが、詩的に断片的に綴られていく。巻尾には大昔の地図と補注、遊び心でクジラによる<あとがき>まである。

隠喩と象徴の可能性を極限まで押しすすめたという文章の、摩訶不思議なる魅惑の世界は、わたしにははじめての読書感覚で大好きになってしまった。ダブッキの著作は、これからもっと読んでいこう。


 ここで描かれる捕鯨行のドラマティックな記述を、自然保護団体やらシーシェパードのみなさんならどう感じるんだろう。『白鯨』などにも、浪漫はわかないのかしら。
2009年製作の映画『The Cove』では、日本のイルカ漁の様子がドキュメンタリーなって物議を醸したっけ。人間はなんでも食べるんだから、そんな目くじら立てなくてもいいのに、と思う。あたりまえに鯨ベーコンを食べて育った世代ゆえなのか。


 (あらすじ)ポルトガル沖合はるか遠方の、アソーレス諸島に繰り拡げられる、クジラと難破船と愛の物語―。幻想味が絶妙の鬼才が、その実験的小説作法を極限にまで押しすすめ、織りあげた、詩的で象徴性豊かな小品集。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.12.09 22:41:32
コメント(4) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X