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行きかふ人も又

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2011.03.21
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カテゴリ:多国合作映画

 フランスの素朴派の画家、ルイ・セラフィーヌ
(1864~1942)を、この映画で初めて知った。
素朴で力強く、絵の中の植物は蠢いて見えるほ
ど生命力があふれている。
神の啓示を受けた彼女は、貧しさのなかで、自然
から絵具となる材料を集めて、独自の作風で絵を
描いた。
偶然のいたずらが、セラフィーヌとドイツ人画商を
引き合わせたことで、彼女の運命は変わっていっ
たのだった。
 
画商のヴィルヘルム・ウーデは、ピカソやルソーを
見出したので有名な人。 
家政婦として彼の家に通っていたセラフィーヌの絵を、
偶然目にしたウーデは、すっかり惚れこんでしまい、
手当たり次第に買い取っては、世に出るように尽力するのだが――。
 
アウトサイダー・アーティストと呼ばれる人たちが、果たして芸術家として成功することが幸せな
のかは、わからない。
生きるためには製作せずにはいられなかった――そんな生の芸術は、きっと他の作品群とすこし
違うのかもしれないから。
セラフィーヌのように、芸術活動が精神バランスを保つ役割を果たしている場合、有名になることで
崩れていくなにかが、あるのかもしれない。

seraphine-arbre.jpg
木々と語らい、草花を愛したセラフィーヌの孤独な製作活動は、時代に翻弄されながらも、
ウーデの力添えで続いていく。
絵は売れはじめ、次第に有名となり、まとまったお金を得られるようになる。
しかし貧しさから一転、富を得たセラフィーヌは、こころの均衡を崩し、扱いを知らぬお金に身を滅ぼし、
次第に精神を病んでいってしまう・・・・。
敬虔さと絵に対する野心と、無垢であることと富むことと。
そぐわない事態が悲しくて、ひとり精神病院でその生涯を終えたというセラフィーヌの人生が切ない。
その絵は今も、素朴派として人々の目に触れ、美術史に名を残してはいるけれども、はたして天国
の彼女は喜んでいるだろうか。
ウーデのおかげで素晴らしい芸術は世に出た。しかし、セラフィーヌが自然界から離された精神病院で
人生を終えたことが、運命とはいえ、悲しいことのように思えてならなかった。
seraphine-1.jpg 3454707053_2bf1d99089.jpg



監督  マルタン・プロヴォスト
脚本  マルタン・プロヴォスト  マルク・アブデルヌール
撮影  ロラン・ブリュネ
音楽  マイク・ガラッソ
出演  ヨランド・モロー  ウルリッヒ・トゥクール  アンヌ・ベネント

(カラー/126min/フランス=ベルギー=ドイツ合作)

    jpeg,.jpg





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Last updated  2011.03.21 16:25:07
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