おこたの紅絲線

　　

私って食べるものに、執着があるのか、生まれて初めて食べてみて「美味しい」と思ったものの味が一番になってしまうことが多いんです。

昨日の日記のレスで、チャイの話になり、そこから出てきたジンジャーエールの話。

チャイとジンジャーエールは、中学時代に初めて知った味。

私が通っていた中学は、２年のときに校舎老朽化のため、今のところに移転になったのですが、１年のときに通っていた校舎は、昔の女学校からの建物で、大和郡山城下にありました。今の旧中学校の跡地は「大和郡山城ホール」として使われています。

私がここへ通っていた当時、この建物の道一本裏に、古い蔵があるようなお家の一軒が、中だけ改装されて、「べんがら」という喫茶店が出来ました。

いつも土曜になると、学校内でパン売りが無いので、先生に許可を貰って、いつも売りに来る近所のパン屋へ買いに行かせて貰っていたのですが、その喫茶店はパン屋の近所だったんです。

古い誰も住んでないような家・・・納屋？！に、改装が入って、いつの間にやら、ガラスの入ったドアが付いて、表に古～～～い自転車が置いてあるだけ。かごにはドライフラワーだったか？！があって・・・。一見、何屋かわからない・・・・看板も出てない、中は電気が付いているんだけど、人気がない・・・・。

本当に不思議な場所で、すごく気になる場所だったのです。

ある暑い日、家族で歩いて、買い物へ行った帰りに、このお店の前を通ったのです。
父に「このお店、喫茶店やと思うんやけど、気になってしゃぁないねん」
と言ってみたのです。
父は、面白そうやな～。疲れたし入ってみようか、違う店やったら出てきたらええし。
みてくるわ～と言って、ズカズカ入っていく父。

中は、油拭きしたような床、真ん中に大きなダイニングテーブルがあって、窓際に丸テーブルが２つあったんだったか・・・。
壁側には、古いテーブル？鏡の無いドレッサーのような台に、レコードプレーヤーが置いてあり、その横には、汚いウッドベースがありました。レコードも置いてあった気がします。モダンな感じでレトロな感じのお店でした。

お客が入ると、レコードをかけてくれて、ジャズがいつもお店には流れていました。
静かで落ち着いた雰囲気のお店は、父も母も気に入って、すぐこのお店の常連客になってしまったんです。


カウンターには「奥田民雄」のような顔のにーちゃんが一人
父の質問に「あ～ウチは喫茶店ですよ♪」とはにかんだ口調で返ってくる。

みんなで、ダイニングテーブルの方に座って、父とは母、アイスコーヒーを、私は聞いたことはあるけど、未知の飲み物「ジンジャーエール」この頃、お酒だと思っていたので、にーちゃんに聞くと、「お酒じゃないから大丈夫」とのことだったので、飲んでみることに。

うわ～～～なんじゃ～～これ！！炭酸やのに、
からいやんっ！！

でも、この味がヤミツキになってしまったのです。

このお店にはもう一つ、未知なものがありました。それは

チャイ

 

今でこそ、ポピュラーな飲み物？ですが、こんなものは、聞いたことも、見たことも無いという代物でした

何度目かに行った時、勇気を出してにーちゃんに聞いてみたら「好き嫌いはあるかも知れないけど、ミルクティーのようなもんやで」とのこと。確か砂糖などを入れた時に、かき混ぜるマドラーの代わりが、シナモンスティックだった気がする・・・。シナモンを主体とする、スパイスの味が何ともいえず美味しかった。

後に作り方を見ていたのですが、ロイヤルミルクティーにシナモンを加えたような味。
紅茶を牛乳で煮出すのです。

ウチでまねしてやってみたけど、同じ味にはならなかったんで、きっと別のスパイスも入っていたんでしょうね

中学時代は、両親と必ず行っていたこの喫茶店。
高校生くらいになると、友達同士で行ったりもしました。

にーちゃんは、ウチの父のファンだったらしく？！家族以外の人と行くと必ず
「おと～さん元気？」って聞かれました。ぼそぼそとしゃべるにーちゃんでしたが、
店と言い、そのにーちゃん＠マスターの雰囲気も、お気に入りのお店でした。

でも、１０年ほど前にこの店無くなっちゃんったんですよね・・・。

にーちゃんどっかで、同じようなお店やってるのかな。

このにーちゃん後に知ったのですが、陶芸作家だったようです。
だからお店もげーじつ的だったんですね。きっと。

陶芸の方が忙しくなって、辞めちゃったのかなぁ～。

私は、このにーちゃんのお店のおかげで、ジンジャーエールはからいもの。
と、頭と舌に焼付けられました。

カナディアン○ライとかを飲んでも、私にはただの甘い炭酸。
この辛いジンジャーエールはどこに売っているんだろう？
にーちゃんオリジナル？！とまで、思うようになっていた。

後に、このジンジャーエールが「ウヰルキンソン」の物だと知ったのは、
母がが勤めていた、夜の店（クラブ風のラウンジ）で仕入れていたジンジャーエールが
そうだったので、そこから知るようになったのだった。

母が、「ウチの店で出してるジンジャーエール、あの店のと同じ味がしたで～」と教えてくれたのだった。

最近になって、↑で紹介している２品が、近所のイ○ンに売っていることがわかったんだけど、一瓶の量が少ない！！カクテルを作る為にあるみたいなもんだからかなぁ～。

去年の夏は、近所のジャ○コの中に入っている１００均に５００のペットボトルのを見つけたのだけど、売れなかったのか、今は置いてない・・。

また飲みたいんだけどな～。

主人曰く、こんな辛いのん、美味いか？っていわれます。

だけど、ジンジャーエールはこれじゃなきゃ！！なんですよね～。


ちなみに↑で紹介しているジンジャーエール
ドライジンジャーエールと書かれた、ピンクのラベルの方は、炭酸が幾分きつく、辛味が感じられない、カナディアン・ド○イ系の味。

私が好きなのは、茶色のラベル！！

あぁ～また飲みたくなってきた！！

こんなのもあるようです。




去年見つけた、ペットボトルのは、廃盤になったのかなぁ～・・・。