佐藤竹善のオフィシャルブログ『OKRAの軍艦巻き』

....彼が利権屋だったかというと、それは違う。
身近で次郎のことを見ていた宮沢喜一は、
「白洲さんが外資からコミッションをとるなんてことは絶対ありえませんね」
と、断言している。
「人間は地位が上がれば上がるほど”役得”を捨てて”役損”を考えろ」
というのが次郎の口癖だった。
上の役職についたからそれで何か得をしようなどとはもってのほかだというのである。
これは彼がよく口にしていた”ノブレス・オブリッジ”（社会的地位のある者はそれ故の責任を有する）に通じる考え方だろう。
「自分よりも目下と思われる人間には親切しろよ」
とも言っている。
運転手にでもキャディーにでも必ず「ありがとう」と言った。
（中略）
....食事のため店に車で来ると、
「天丼でもなんでもいいから、先に運転手に食べさせてやってくれ」
と真っ先に運転手の分を注文するのが常であった。


ノブレス・オブリッジ
http://news.linkclub.jp/lcnewsletter/2010/07/10summer-news5.html