岡本太郎
お庭の手入れを少し抜けて、フランス雑貨の内覧会に参加。バイヤーや奥様みたいな人の中で、軽トラで乗り付けたのは失敗だった。コンテナから倉庫に移し、そのまま値札だけをつけた状態。サビサビのストーブを購入。いつか事務所ができた時にエントツをつけて使いたい。ちょっとした、いいコトも普通の毎日には起きる。いとこに子供が生まれるとか、カブトムシがサナギから成虫になるとか、おもしろい本を見つけるとか。岡本太郎が六十年も前に「日本の伝統」の中で庭を解説している。縄文土器(民族の生命力)、光琳(非情の伝統)、中世の庭(矛盾の技術)で括りつつ、伝統論の新しい展開を語っている。「木を、私はいつでも石の対立物として考えている。この二つのもののあいだに、無機と有機、死と生の世界が、静かだが、しかし執拗な戦いをくりひろげている。。。」「ふるい庭園の中で、もっとも心をひかれるのは石である」「縄文土器、現代人の神経にとっては、まったく怪奇だが、この圧倒的な凄みは、日本人の祖先の誇った美意識だ。それは今日なお、われわれの血のふかい底流にひそんでいる」「水なんか、感じさせたってしようがないじゃありませんか。水らしくかまえたものを、どんなに凝ったりひねったりしてみたところで、「なるほど、水か」というだけの話、いわば語呂合わせにすぎません。ところが光琳の紅白梅や燕子花は、洒落ではないのです。自然をみごとに描ききってしかもみじんも自然に堕していない。空気も水もない、この真空の世界にこそ、凄まじい緊張とともに、非情の空間が現出します」日本の伝統芸術に悲観し、パリで光琳の作品にあう。根津美術館から徒歩2,3分のところに岡本太郎記念館(元自邸)がある不思議。光琳の燕子花を見る前に、この本を読みたかった。触りしか読んでいないが、かなり面白い。今日の“四字熟語“は岡本太郎とする。岐阜で造園、ガーデニングはおくだガーデン