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カテゴリ:映画・旅行・その他
王妃ワン(チャン・ツィイー)
これは非常に切ない作品ですね。 シェークスピアのハムレットが原作の下敷きになっています。 先帝の妃だった王妃ワンは、帝の弟に夫を毒殺され、 その弟リーが新帝の座に着き、兼ねててから夢中だったワンを 手に入れる。 そして先帝の息子の皇太子ウールアンの暗殺を謀る。 ウールアンとワンには血のつながりが無く、王妃ワンは 実はウールアンに義理の息子以上の気持ちを抱いている。 ワンもウールアンも心の中には新帝リーに対する憎しみと 復讐の気持ちで日々を絶えながら新帝暗殺のチャンスを待って過ごす。 皇太子ウールアン(ダニエル・ウー) という「女帝 エンペラー」のストーリーなのですが、シェイクスピアの原作とは違い、 この作品では母親の王妃ワンが主役、というつくりになっており 原作にはない、義理の母の息子への思慕がこの「女帝エンペラー」の ストーリーの特徴になっています。 PG-12で、やはり殺りくのシーンの連続は非常に残酷な感じがしますが 一種独特の美的な空間も作り出しています。 登場人物ほとんどがそれぞれの欲望で動いているのを よく表現しています。 ストーリーは人間の欲を描いたものなので 見終わった後はどんよりとした気持ちにならざるを得ないのですが、 それが自分達を含めた人間の性であり、 欲望無しには人間は生きられない…わけですから それを認めざるを得ないのです。 ステキなのは風景と、宮殿の中の雅な空間。 「夜宴」 そして、チャン・ツィーの入浴シーンがあるのですが、 全裸の後姿が…あまりに美しくて息を呑むほどでした 作品の描き方はもう少しコッテリしても良いかというほど あっさりしており、物事の入り組み方が直線的で浅い感じを受けました。 本来のシェークスピアのものはもっと巡りめぐって円になり戻ってくる、 というような、入り組み方が魅力なのですが… でももちろん原作が優れていますから気にはなりませんでした。 どのショットにもハラハラ、ドキドキがいっぱい詰まっており、 多分この一発触発的な高揚感がこの作品の魅力だと思います。 最後のクライマックスの毒を介したドラマが展開される 「夜宴」は、見ものですよ~~ 女帝 エンペラー公式サイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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