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「警察24時」とか、「カメラは見ていた」とか、そんなテレビの万引きの映像を見る度に本屋だった頃の事を思い出します。
うちは10年前に本屋を廃業しました。 近くにバイパスが出来、コンビニが出来、人の流れが変わってしまったからです。 書店の内訳を書くと 規模にもよりますが雑誌で利益が2割~2割5分。書籍で1割~2割。 その頃の記憶にあるものなので、今はもう少し違うかも知れません。 1000円の雑誌を売って250円の利益、1000円の書籍で、150円の利益です。 うちの店は父親のいた頃でもわたしと姉の合わせて3人で、1日10万の売上げがありました。単純に考えて日に2万~2.5万の利益です。 殆ど休みもナシで働いて月にすると60万~70万。そこから光熱費や本を入れる袋等の経費を引き残りが利益です。 残った本は雑誌は返品が出来、書籍は返せません。(ここでもまた取次店(問屋)と小売店の規模で格差があるのですが・・・・・) うちが廃業した理由は売上げが落ちたと言う事もありますが、一番の理由は万引きの多さに根負けしたからです。 防犯カメラを付け、自動で動く鏡を付け、それでも取る人には勝てません。 一冊4~5千円の写真集が無くなったら、その分の利益を上げる為に少年ジャンプ何冊売らなきゃいけないか・・・・・ 週刊誌一冊売って利益は40円そこそこなのですよ。 外に持って出るまで捕まえられず、外に出られたら追い掛けて捕まえるのも限界があり おまけにこちらはオンナですから相手によってはすごく怖いです。 180円のカードが仕入れたばかりで箱ごと無くなりました。子供でしょうが、180円×20の3600円があっという間にパーです。信じられない気持ちで店中探し回っても無い物は無いです。 交番に届けてもその後の処理が大変でした。子供の場合は学校や親とスッタモンダを繰り返しているうちに、うちは交番に届けるのを止めました。時間がとられて仕事にならないからです。 父親が亡くなり姉は早々に廃業を決めましたが、平和でモラルのあった頃のままっだったら わたしは今でも細々と本屋のおばちゃんでいられたのに・・・・と思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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