ツブビヨリ

インドア派の私はいつも高尾山に来る時は
リフトかケーブルカーの2択のみ。

これで高尾山中腹まで行って、ヒイコラ言いながら
パワースポット、薬王院を目指のが常なのだが
今回は下から徒歩。しかもまさかのソロ登山である。

小学校の遠足以来の登山。しかもソロ登山だから「初心者におすすめ！」と
雑誌やネット紹介されていた1号路を迷わず選んだ。

が・・・

これはどういうことだ・・・？
マイケル・ジャクソンの斜め30度のポーズも夢じゃない驚愕の坂の角度が
延々と続くじゃないかッ！！

これを「初心者におすすめ！」と声高に言っていい角度と距離なのか！？
私は強く抗議したいッ！！

無理ッ！！
も～～～～～～～～～～～～～無理ッ！！やっぱキッツイ！！

心が折れそうになった、まさにその時・・・

ん？

何かあるぞ？





はい？




え？

誰だろう？

鳥の羽が山道に？
気にして歩いてなかったなぁ〜

どれどれ？
色んな色の羽があるなぁ～
キレイだねぇ～

しばし看板をガン見する。
と、あら不思議、疲れが無くなってる。

あれ？なんかパワーチャージ出来てるぞ？
まだ行けるな・・・山頂目指そう！ヨシ！

元気に歩き出した数十分後・・・

容赦なく続くマイケル急坂コンクリ地獄に

無理ッ！！
も～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～無理ッ！！
やっぱキッツイ！！
このコンクリの坂、ホント初心者におすすめとか、
あり得ないでしょ～！←文句増えてる。

はぁ～、はぁ～・・・・・・・・・

ん？





え？
何が？





トビ？え？年中いるの？
へ～～～～～～！
なになに？
立ち止まる。よく聞く。キョロキョロして見る。双眼鏡を手に入れる。って
今無いなぁ～・・・残念～

しばし看板をガン見する。そしてキョロキョロして見る。
と、これまた不思議。疲れが無くなってる。

なんか・・・

もうだめ！疲れて無理！！と思うタイミングで出現するこの看板。

「ココで少し休んでね。リラックスして頑張れ～！」
と応援されている様な気がする。

なんか元気とパワーもらったぞ。

なになに？「高尾ビジターセンター」？
高尾ビジターセンターさんが問題出してくれてるのね！

ありがとう！！！！高尾ビジターセンター様ッ！！
元気、頂戴しましたッ！

よ～～～～～し！登るぞ～～～～～！！！

時にへばり、時に盛り返しながら登って、登って、登って・・・

あれ？
なんか賑やかだな・・・





え？

あれは・・・

リフト乗り場だぁあああああああ！！！

うそ～～～～～！！！！
私、リフト乗り場まで登ってきた！！ヤッタ〜～～～～～～！！！

嬉しい嬉しい嬉しい！！！
すっごい達成感！！(←注：まだ中腹。山頂では無い)

リフト乗り場を見て1人で盛り上がっている私の前を、
今まさにリフトから降り立った人達が通り過ぎて行く。

ああ・・・つい先日まで私もそっち側だった。
でも、今日の私は下から登って来たんだ。
下から・・・登って来たんだぁ・・・

ジ～～～～～ン・・・・・・・・・・・・

リフトから降りて来た人達と合流して歩き始める。

「ココから薬王院まで歩くの～？」
「けっこう距離あるね。疲れる～」

そんなリフト組の会話を聞いて静かに微笑む私。

イヤイヤ、1号路のマイケル急坂コンクリ地獄に比べたらあなた・・・

こんな事を静かに微笑んでそっと心の中でつぶやく日が来るなんて・・・
１ヶ月前の私が聞いたらビックリたまげるね。

ソロ登山を経験して、違う私に出会えた気がした。(←注：まだ中腹。決して山頂では無い。)

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