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カテゴリ:筆記用具
これまで何度も検討して、
留保してきた件 「国産万年筆が欲しい」です。 毎日使っていないと自分の筆記に馴染まないので、 たくさんの万年筆を保有することができません。 毎日使うなら、持ち歩くことも考えると、 せいぜい2本がいいところです。 年単位で考え、夏服と冬服の入れ替えをする イメージで4本までなら なんとかなるかもしれません。 このようなことを考えているので、 万年筆の購入には数年かかることが多いです。 気を付けないと人生が終わってしまいます もちろん、自分の終焉の前に 万年筆がディスコンに なってしまうことも多々あります 購入を決めた頃には市場に無くなっていて、 新古品などを探し歩くことになってしまいます。 限定品では、なかなか見つからず、 18年以上かかってやっと見つけて、 入手するケースもありました 国産万年筆はラインナップの息が長いので 品切れの問題が比較的無いかなと思います。 そのため、検討の優先順位が低く、 後回しにして、今に至っているのですが、 そろそろ、その溢れんばかりの魅力に 心奪われても良いように思っています。 Pelikanの茶縞やスティピュラの超軟ニブにも 惹かれますが・・・。 国内万年筆メーカは大きく二つに分類されます。 1)大手メーカ パイロット、セーラー、プラチナ、ぺんてる 2)こだわりメーカ 中屋万年筆、ナミキ、大西製作所、エボヤ 後者は完全に職人芸なことが多く、 製作者側が万年筆に人並外れたこだわりを持っている パターンです。 必然的に、購入者側も万年筆をこよなく愛して 筆記するような人が多く、需要と供給が一致します。 また、使用素材もエボナイトやセルロイドといった 往年を彷彿とさせる素材ばかりです。 そのなかでも自分は中屋万年筆に憧れています。 プラチナで職人をやってきた人が 独立したという経緯を持ち、 今でもペン先はプラチナが作っています。 その歴史は・・・ 創業まで遡ります。 1919年 中屋製作所創業 ↓ 1924年 プラチナ万年筆に社名変更 ↓ 2000年 プラチナ勤務職人の渡辺貞夫氏が独立し 中屋万年筆を屋号としました。 都内の丸善や伊東屋で開催されるフェアが ”プラチナ&中屋万年筆” という名前で開催しているのをみても、 良い間柄が続いていると窺い知ることができます。 互いの本社ビルも徒歩1分と近いですからね そして中屋万年筆はペン先、胴軸など 選択肢の幅が実に広く、 特にペン先については 筆記の角度や筆圧なども選択できます。 (ペン先には55工程もの作業が伴います) このような万年筆メーカは世界に無いです。 当然のようにニブ幅も海外モデルより 選択肢が広くなっており、 超極細、極細、細、細軟、 中細、中、中軟、太、極太、ミュージックの 10種類です。 細軟の筆記線は”0.28mm-0.34mm”と ちょうど良さそうです。 また、筆圧を掛けると軟らかい分、 ニブが開き太い線が出せます。 さらにさらに”軟ペン加工”という 加工をペン先に行い、 よりしなりやすくすることもできます。 関係ないですが、NAKAYAのマークは BEAMSのマークにちょっと似てます 万年筆での筆記にこだわりがある人であれば、 細かく注文して自分に馴染みやすい一本を 手に入れることができ、かつ、 世界に一本(と言えるかどうかは確率論ですが) の万年筆になる訳です。 素晴らしいです。 大切な人や子供への贈り物にも最高に良いです。 (筆記スタイルを伝授する必要があります) そして、実は海外モデルを買うのと 変わらない値段です。 これだけ細かく選択できて、 部品交換以外のペン先調整が永久無料という メンテナンス性を考えると破格の値段に思います。 ・・・値段云々だけの問題では無いです。 生涯を共にする万年筆を所有するに際し、 完璧なケアをするから”安心して使い続けて下さい” という意志の表明だと思います。 実に天晴れです。 (中屋万年筆の公式HP) ↑「ピッコロ」です。サイズは130mmと小ぶりですが、 キャップを付けるとちょうど良いです。 ↑漆塗りの溜塗りという技法のようですが、 威風堂々としており実に趣き深い色合いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.10.27 13:58:51
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