衝動買いなんてしません

​​​​​​​​​ホテルがすぐそばだったので、かねてから

行ってみたかった迪化街(てきかがい)

を歩いてきました




” ディーホアージエ”と現地の人は

呼びます。



台北駅の北西部にあり、アーケードの長さが

南北に約1Kmもある大規模な商業地域です。




上の地図は南側の入り口を示しています。

台北メイン駅から歩いて12分、北門駅から

ですと7分ほどです。

なお、アーケード北側は台北MRTオレンジ

ラインの大橋頭駅から徒歩3分です。


南側入り口付近では、荘厳な建物が迎えて

くれます。





かつてこの周辺は、大稻埕(大稲てい

／だいとうてい）と呼ばれた地域で、

日本統治時代の経済、文化の中心地でした。



近くの淡水川を利用した貨物輸送による

茶葉の貿易拠点であり、英国や北米を

相手に東方美人茶をはじめとする茶貿易が

盛んに行われていましたが、西洋資本の

支配力が強く、日本政府はこれを嫌い、

台湾人における経済発展を狙うべく、

この地区より西側の中正区に経済の中心地を

ずらしていったようです。


西洋との貿易で大きな利益を上げた豪商が

こぞってバロック様式の建物を建てた為、

台北では珍しいバロック建築のアーケードが

出来上がりました。





実に見事です







店舗ごとに様々な装飾が施されており、

歴史的にも貴重な建物だと思います。




一階部分は台湾でよく見るアーケードに

なっています。




このアーケードは店舗の軒下一階部分を

歩道にすることで風雨を防ぐもので、

亭仔脚(ていしきゃく)と呼ばれており、

台湾全土に普及している建築方式ですが、

これは日本統治時代の1900年に当時の

日本政府が「台湾家屋建築規則」として

法制化したものです。

(1936年に別の法に継承し、本規則は無効化)


ただ、日本の撤退後、亭仔脚を店舗の所有物

とするのか、公共の街路(公道)と扱うのか、

何度か議論がなされ、揉めた経緯があります。


店舗の所有物をアーケードに置いて

占有したり駐輪場代わりに使ったりと

通行の妨害になるケースが多発した為です。


しかし、結果的にはグレーゾーンのままで、

特に国側も歩道としての整備をするわけでなく、

店舗側も自分の店前だけを独自に整備する為、

今でも台湾のアーケードを歩くと、

店舗の境目で高さが異なり、デコボコに

なっていたり、店舗のテーブルが置かれて

いたりすることに気づくと思います。


この辺りはある程度、緩く適当にやってく

のが台湾式なのでしょうか・・


実際に台湾人に聞いても、

「確かにデコボコで歩きにくいが、

別に気にしたことは無いね」

という人がほとんどです


但し、ユニバーサルデザイン/バリアフリー

の観点では大きな欠点と言わざるを得ない

ため、今後改善されていくと思います。



現在の迪化街は、台北随一の問屋街

として漢方薬、乾物、茶や布を取り扱い、

大勢の買い物客が訪れます。




特にこれから春節(旧正月)なので、

大勢の現地民が訪れます

そういう点ではアメ横に似ています。




なお、布製品については台北の90%が

集まると言われるほど有名な問屋街で、

この「永楽布業商場」(2F)が中心地です。





また、もうひとつの超名所として、

この永楽市場のすぐそばに

『霞海城隍廟』

(シァ　ハイ　チャンホワン　ミャオ)

があります。




縁結びの神様であり、恋愛のパワースポット

・・・らしいです。

ここに祀られているのが、恋愛の神様で

ある「月下老人」であるため、恋愛成就に

ご利益があるとのことで、男女拘わらず

ひっきりなしに参拝客が訪れます。

（実際は、月下老人以外の神々が

数百祀られています）


朝の7:30に行ってみたら、既に前客が

おりました。




ボランティアで日本語が喋れる

おばちゃんがいるので、

「縁結びのご案内だよ」、「初めて？」

と話しかけてくれ、お参りの仕方を

詳しく教えてくれます

（いつもいるのかは分かりません）



また、このアーケードから東に一本入った

道を歩いてみますと、商業地域の色合いは

薄れてくるのですが、歴史的建造物が

ちらほら見られます。

こちらは商用施設では無いことから、

完全にノー・メンテナンスなのか、

ずいぶんと崩壊が進んでいるようにも

見えます。




この辺りは昭和の日本の下町にも

見えてしまいます。




当時の街並みのままで生き続けている

さまに触れられて、実に感慨深いです。


とてもおすすめな老街ですので、

ぜひ、一度歩いてみてはいかがでしょうか。





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