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2020.01.05
XML
テーマ:ナイフ(106)
カテゴリ:ナイフ
​​オールドガーバーFS2(Folding Sportsman)

Vスチールの最終モデルです。

(Item No.6236)


フォールディングナイフとして良く見る一世代前

の形ですが、他に比類ない可憐さがあります。




ガーバー(GERBER)社の歴史は先の大戦前に遡ります。

1939年にジョセフ・ガーバー(Joseph Roman Gerber)

がアメリカ オレゴン州ポートランドで創業した

カトラリー(食器)メーカーがガーバーナイフの原点です。

彼の祖父はスイスからの移民でした。


創業時は地元の鍛冶屋デイヴ・ゼパニヤ・マーフィー

(David Zephaniah Murphy)からナイフの供給を

受けていましたが、のちに契約金を巡って諍いが起き、

離反し、そのまま第二次世界大戦に突入します。


なお、マーフィーナイフは第二次世界大戦の米軍に

正式採用されたこともあって、いまでもナイフ愛好家から

求められ、北米のオークションなどで見かけますが、

いずれもシースナイフです。

国内市場ではほとんど見ませんが、オークションなどで

たまに見かけます。

数年前、ヤフオクでカトラリーナイフが出品されたときは

入札数「1」で落札されていました・・。

国内であまり人気は無いです。


ガーバー社の経営が軌道に乗る初期段階でマーフィー氏の

ガーバー社への貢献は大きいと思いますが、

ガーバーナイフが確立する前のサプライヤーであることと

第二次世界大戦の米軍コンバットナイフと言われても、

国内市場はあまり靡きにくいこともあろうかと思われます。


自分もマーフィナイフを米eBay/icollectorなどで見た際、

あまり深い感銘を覚えません。

アルミを色々使った面白いハンドルのシースナイフかな、

という印象です。

(アルミ+スタッグはなかなか不思議ですが)



操業を停止していたガーバー社ですが、戦後に自社内生産

を開始し、1947年にガーバー・レジェンダリー・ブレード

(Gerber Legendary Blades)と社名変更を行います。


1958年に息子のピート・ガーバーに社長を譲ったのち、

フィッシングナイフ、ハンティングナイフの生産を始め、

瞬く間に大手ナイフメーカーに成長しました。


いま、ガーバーとして認知しているナイフのほぼ全ては

ピートガーバー時代にリリースされたものです。

(成長に弾みをつけたのはベトナム戦争で正式採用された

コンバットナイフでした)


BUCKの110ハンターに遅れること4年の1968年に初の

フォールディングナイフであるフォールディングハンター

を世に送り出しました。

なお、これが初のハイスピード鋼を用いた刃でした。


その後、110を模倣したFS(FoldingSportsman)シリーズを

1972年にリリースし、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと順を追うごとに

サイズを大きくした展開が行われました。


しかし、1987年にフィンランドのカトラリーメーカーである

フィスカース(Fiskars)社に買収されましたショック

同社はロイヤルコペンハーゲンやウェッジウッドなども買収し、

キッチンウェアの巨大企業となっています。


この戦後自社内生産~買収前の時代に作られた高品質な

ガーバーナイフを「オールドガーバー」と呼んでいます。


ガーバーは買収後、カンパニーカラーを橙色から青色に

替えられ、高級ラインナップは順次ディスコンとされ、

生産拠点を中国に移管されていきましたショック


しかし、ナイフ産業から離れマルチプライヤー、マルチツール

といった多機能ハンドツールに主軸を置いたところ、

これが大ヒットしてしまいました。

奇しくもオレゴンのポートランドにはLEATHERMANという

マルチツールの先駆者がいたのですが、真っ向勝負を

挑んだようです。

今では「ガーバーはもうレザーマンやヴィクトリノックスに

追いついたか?」というような話を耳にする次第です。


FiskarsのHPを見ると、グループ企業にGERBERが名を

連ねていますが、その紹介文は5行しか書かれていませんわからん


こうして振り返ってみると、ナイフというシンプルな

ものづくりをした会社にしては非常に短命です。

社内生産は40年余りしか行っていません。

かたやCASEやBUCKは100年以上にわたってナイフを

作り続けています。


ガーバーにとってのナイフづくりとは何だったの

でしょうか。

ピートガーバーはアウトドアナイフ、コンバットナイフ

というタフさを売りにしたなナイフを標榜しつつ、

フォールディングハンターやFSは極めて細身の

流麗なナイフでした。

この辺りの哲学が紐解かれる前に、Fiskarsの手に渡って

しまったため、色々と謎が多いナイフブランドです。


自分が所有しているFS2は1973年にデビューし、

ラインナップ整理の1995年まで売られました。

そのなかでもVascowearの炭素鋼(V-STEEL)を使った

レアなモデルで、1982年に鳴り物入りでFS2にだけ

投入されましたが、Fiskarsに買収された直後、

コストバランスが悪い為、生産中止しています。


箱は青になっており、Fiskars買収後に売られたもの

であることを物語っています。

良く見ると、ブレードの刺さっている岩の下に

Fiskarsと明記されています。




シース(スキャバード)は悪評高きバリスティック

ナイロン製です。

・・・これは経年劣化でかなり「臭う」のです。

絶対にナイフをシースにしまっちゃダメです。




ガーバーは真鍮の上にうっすらとクリアコーティング

を塗っているので、下手に金属磨きなどでポリッシュ

アップをしていません。

そのため、くすみがずいぶん出ています。




リカッソ周辺(チョイル~キック)は他のナイフ

には無い独特なアンバランスな形をしています。

テーブルナイフにも見えてしまいます。

なお、ガーバー全体で言えることですが、後期になると

リカッソは垂直に近い仕上げです。

(何年が境目なのかわかりません)




後期はコストダウンなどで作りが雑であるとか、

彫が浅いなどと言われることもありますが、

単なる噂か一部の個体差に思います。

自分は新品で購入していますが、歯のがたつきや

ロックレバーの偏りなど一切ありませんでした。

(買う時にも確認したのですが、経年による劣化は

全くありません)




ハンドルはノーマルFSとは違ってエボニーです。

ロックレバーの作りも良く、完璧な動作をします。

BUCKと比べて、明らかに華奢です。

やはりテーブルウェアなのかと思ってしまいますが、

このような可憐なナイフが北米で作られたのかと

思うと感慨深いです。




GERBERに限らずバリスティックナイロンは、

いずれも経年劣化で臭くなってきます。

(何に似ているかと言われると、ゲロ臭い、です・・)

防水の為に裏打ちしているPU(ポリウレタン)が劣化し、

湿気で加水分解して臭いを出すのが原因です。




対策ですが、実はあります星

『陽の当たる窓辺に1年ほど放置する』です。

加水分解の状態や進行度にもよりますが、

いつかは臭いの元も無くなるという事です。




肝心な切れ味ですが、箱出し状態で紙がスラスラ

切れるレベルです。

420HC鋼材との違いは体感できません。


このクラスのナイフなら出来て当然、の切れ味を

キープしています。

ただ、他のナイフと違って、ほとんど使っていません。

(その為、研いでもいません)


使わなきゃ意味が無いな・・・と思いつつもV STEELが

年々減る一方なので、ちょっともったいなくなって

使わなくなってしまいました。


ドロップポイントのV STEELはディスコン後に再販

したので、まだ市場に新品同然の物が出回るのを

見かけるのですが・・。




何かと考えさせられるナイフです。

しかし、佇まいや持った時の感覚は一番好きです。

なお、普通刃(440C)のオールドガーバーなら今でも

ミントコンディションで入手できると思います。




GERBERマーク入りのナイフスタンドです。

短期間の観賞用で、保管時は半紙などで刃を

包むのが良いです。


GERBER ナイフスタンド 7本用 木製 ロゴ入り ガーバー インテリア ビンテージ マルチスタンド ナイフディスプレイ ウッドスタンド

#1,000/#3,000の2面砥石です。


【砥石ジャンルレビュー数No.1】 両面使える2役砥石 セラミックホームストーン 粒度 #1000/#3000 QA-0124 ナニワ研磨工業

これが最近のガーバーの主力製品みたいです。


ガーバー(GERBER) コンパクマルチトツール 【日本正規品】

レザーマンのマルチツールです。

​​​
[マルチツール]レザーマンツールジャパン(株) レザーマン スタイルCS STC 1丁【436-3108】

本物のCQ2870スタンスミスです。

土踏まずのアーチが盛り上がっていないので

偏平足の人にも履きやすく、鞣した本革が

足に吸い付くような素晴らしさがあります。


【公式】アディダス adidas オリジナルス スタンスミス [STAN SMITH] レディース メンズ オリジナルス シューズ スニーカー CQ2870 whitesneaker p0717

ラルフサンプソンモデルのローカットです。

土踏まずのアーチはNIKEほどでは無いですが、

ちょっと盛り上がっており、軽度偏平足の人

にはむしろちょうど良いと思います。

良く反る靴なので歩きやすいです。


『7/20 最大24倍&送料無料』【公式】PUMA プーマ ラルフサンプソン ロウ パーフ【メンズ レディース スニーカー シューズ】2020年春夏新作 20SS






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Last updated  2020.07.19 22:48:14
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