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カテゴリ:答唱詩編
179 わたしは神をあがめ(2)
【解説】 今日の答唱詩編はで歌われる「わたしは神をあがめ」は、有名なマグニフィカト=マリアの賛歌です。主日で歌われる答唱詩編としては、唯一、新約聖書の賛歌が歌われます。この賛歌については、さまざまなところで、解説もされていますので、多くは、説明を要しないかもしれませんが、ひとつだけ、知っておきたいことがあります。それは、この、聖母マリアが歌った賛歌は、旧約聖書の思想、表現を集約して創作されていて、とりわけ、サムエル記上2章の1-10節にある「ハンナの歌」に似ていると言われています。このことは何を表しているかというと、聖母マリアは聖書(この時代は旧約聖書しかありませんでした)によく親しんでいて、自分の祈りを創作するくらい、聖書をよく知っていた、ということです。 ちょうど、先日、ベネディクト十六世も『啓示憲章』40周年を記念した国際会議への参加者にあてたメッセージで、「霊的生活」を豊かにするために「聖なる読書」を奨励されています。教会の母である聖母マリアの模範はいろいろとありますが、「聖書に親しみ、聖書を深める」ことこそ、最高の模範であり、わたしたちもそれに倣う必要があるのです。 この賛歌の旋律は、答唱句の部分も「マリアの歌」の本文を歌う部分も、どちらも、「晩の祈り」で使われている旋律の音の範囲内で動いています。答唱句の最低音C(ド)は「晩の祈り」の第一唱和の最低音であり、また、「寝る前の祈り」の最低音にもなっています。本文の部分は、共同祈願以降の基音G(ソ)を中心にしていますが、その動きが「朝の祈り」で歌われる「ザカリアの歌」とは反対になっていて、「教会の祈り」全体の構成を考えて作られていることがわかります。 これらの詳細については、ホームページの「教会の祈り」の「福音の歌」のページをご覧ください。 【祈りの注意】 技術的なことですが、普段の答唱詩編と異なり、答唱句が2つあり、さらに、答唱句を繰り返すところが、3節の後・6節の後・最後の栄唱の後となっています。オルガニストと会衆の皆さんは、答唱句を歌うところを忘れないようにして、しっかりと入るようにしてください。 この「マリアの歌」を歌う先唱の方は、まさに、聖母マリアになりきって歌ってください。第一朗読で読まれる「イザヤの預言」は、イエスがナザレの会堂で安息日の礼拝で読まれた後、「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」(ルカ4:21)と言われた箇所で、まさに、イエス御自身がこの預言のことばを実現する方として来られたことを表しています。「マリアの歌」は、この預言の実現をさらに預言するものと言えるでしょう。それはまた、聖母マリアが、この預言の実現であるイエスを先取り(預言)するお方でもあるからです。 そして、もう一人、この預言を先取りするものが洗礼者ヨハネであり、今日の福音でその使命が語られているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.11.17 16:02:56
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