260年前江戸時代中期の建物を使った旅館 鶴形(倉敷) その2
前回の続き 朝起きると、窓からは見事に手入れされた樹齢400年の美観地区最古の松が目の前だ。屋根瓦も重厚で古いものなのだろう。 とても静かで、鳥の声以外は車の音なども聞こえない。「ここは現代日本なのか?」という感じだ。 草履を履いて庭に出てみる。 これが今回泊まった土蔵の離れ、壁の厚みは15cmはあるだろうか、非常に防音効果が高く、声も聞こえず誠に都合がよいといえよ~(何の?) 倉敷格子から眺める外の景色もなかなか情緒がある。 散策していると、気立がよくて美しい若女将が中を案内してくれた。 こちらは2階の大広間、巨大な自然木の曲がり具合を巧みに生かした梁が素晴らしい。 壁の書に目をやると「志功」の文字が! さりげなく棟方志功の書が掛けてある。 こちらも棟方志功の作品「冬」。四季の作品があり季節に合わせて掛けかえるそうだ。 階段の横に掛けてある「無」の書。これも棟方志功。 この旅館には少なくもと6枚の棟方志功の作品があるようだ。 なお、ここは「料理旅館 鶴形」と名のっており、手間をかけた料理の品々もとてもおいしい。 なかなかディープな旅館であった。