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2005年09月01日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
=2004年5月3日の日記=



暗い話でスイマセン(*- -)(*_ _)ペコリ


去年、私は初めて人の死に立ち会った。

早春に見舞いに行った時は
辛そうながらも
『ののちゃんにオミヤゲ買ってあげてね』なんて
気遣いしてくれた伯母。
この感じならまた元気になれるかな?と思ったりもしたが
その後経過は思わしくなく、
ゴールデンウイークの日の昼過ぎ、
危篤だと電話が来た。

急いで都内の病院に駆けつけると
伯母はもうまったく意識のない状態で、
部屋には人工呼吸器の音だけが
シューッシューッと響いていた。
『だけど手をこすってあげるとまだピンクになるんだよ』と
交代で付き添っていた従姉妹が手を握らせてくれた。

しばらくののち、控え室であるホールに降りると
伯母の弟である私の父と
先日結婚した従兄弟夫妻、
そして従姉妹の子供たちが控えていた。
こんな時、何を話していいかわからない…
だけど新婦と話すのはほとんど初めてなので
新婚旅行の話など聞いて
あとはそれぞれパンを食べたりお茶を飲んだり…

私は、自分の気持ちが整理できずにいた。
電車に乗ってここへ向かう時からずっと、
どういう心構えでいればいいのか
それが分からなくて自分の立ち位置が決まらなかった。

もう既に意識はないのだ。
だけど『これから死ぬのね』と
心にはっきり思うのも残酷だ。
叔母が亡くなるのは悲しいが
従姉妹たちがしゃんとしているのに私が悲しんでしまっては
死ぬに決まってると言うみたいで申し訳ない。

しかし今ここにみんなで集まっている事自体、
『亡くなるのを待ってる』ような感じだ
それがどうにもやりきれない。


なのになんで私はここにいるのか。


かといって
今危篤です、と言われて
家で別のことなんかゆっくりしていられるだろうか。
私の心に伯母への気持ちがあって、
いたたまれなくて、
だからここに来ている。それでいいのかも…?



1時間ごとの付き添いが
3回程交代した頃、
看護士さんが『息子さんは!?』小走りにやって来て
みんないっせいにエレベーターに向かった。
全員は乗れそうもなかったので
私は後から病室に向かうと
病室の入り口に
あの心拍だか脳波だか、あれを見るモニターがあって、
ベッドのまわりに立ったみんながそれを凝視していた。
モニターの後ろ側になった私だけが
伯母を見ていた。

お医者さんが命が終わったことを告げた。
苦しまず、眠ったままの最後だった。



気の利いたこと一つ言えず
何の役にも立たない私だったけど
それでも駆けつけて
そして最後の伯母を見送った。
私の役目はそれでよかっただろうか。
伯母の恩に、いくらかは誠を返せただろうか。







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Last updated  2005年10月18日 17時01分24秒
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