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昔の日記を見ていたら、ついこの間ご紹介したブラ2を既に紹介していたのですね。記憶力が日に日に弱くなっているという驚愕の事実に驚いております。
さて、気を取り直して今日はまた違った毛色の曲のご紹介。前回「くるみ割り人形」というかなりオーソドックス系だったので、今回は若干また近代モノで行ってみることにしましょう。 ベルク:バイオリン協奏曲《ある天使の思い出に》 ベルクのバイオリンコンチェルト、実はとてもとても好きです。が、正直これは手ごわい曲かもしれません。難易度はこれまで紹介した曲の中でもっとも高いと思われます。でも、これが聴けば聴くほど味の出てくるなんとも言えずいい曲なのです。ベルクは非常に好きな作曲家の一人なのですが、その彼の曲の中でも一番の部類に入ります。 まだ私が小学生のとき、親父がクラシック好きの友達からもらったよ、といってこのベルクのコンチェルトのレコードを家に持って帰ってきたことがありました。少し聴いて、そのあまりのわけわかんなさに笑ってしまった覚えがあります。その後は大学に入るまで一度も聴きませんでした。思えば幼少のみぎりに、この曲で感動を覚えてたりしてたら今頃私は武満徹になっていたかも知れません。あ、うそです。ちょっと大げさでした。 とにかく美しい曲です。若くして小児麻痺で死んでしまったマノン・グロピウスという美しい女の子(僕が持っているズッカーマンのCDのジャケットにもこの女の子の横顔が写っています)にベルクがささげた哀悼の曲です。 最初のフレーズからぐいぐいと「ベルクの世界」に引き込まれてしまいます。8つの音で構成される主旋律。とても単純な8つの音の会話がオーケストラとバイオリンの間で交わされていくうちに、その言葉がどんどん感情的に膨らんでいく。 一つ一つの音が、ゆっくりと説得力をもって演奏されることもあり、なんともいえない独特の存在感を持っています。 そして、感情的に高揚したところからいきなり始まる2楽章。ひとしきり激しいクライマックスを迎えた後、時間が経つにつれて次第にまた曲は落ち着いてきて、最後は誰にもいえないヒミツの香りを持った宗教曲となっていく。静かに流れるバッハの曲の上にかぶさるように弦楽器の秘めやかな旋律が聴こえては消えていきます。 渡辺玲子のアルバムもとても気に入っていますので併せてご紹介します。(ちなみに先ほど紹介したグルミォーのCDは聴いたことがありません。ごめんなさい。でもちょっと興味があるので個人的には聴いてみたい気がします。ズッカーマンのアルバムも好きなのですがアマゾンでは売っていないようです。ムターのも結構イケてますが、これも売っていない模様) 渡辺玲子:ベルク/ヴァイオリン協奏曲 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2001.11.20 00:43:55
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