最後の時
2016年1月23日(土) 午前3時40分 なな様 虹の橋を渡られました。僕の腕枕で眠るように渡りました。会社に行っている時、一人の時に逝くのをとても心配していたのですが、最後までとても親孝行な子でした。 日曜日、涙雪の中、お葬式をしました。葬儀を済ませ、今は大好きだった場所におられます。 心にポッカリと開いた穴はなかなか塞がらないですが、いつまでも「虹の橋」の入り口の「雨降り地帯」に留まらすわけにもいきませんよね。分かっていますが、今はまだ・・・・初めて出会った時の事、 思い出します。 14年前、悪いやつに木に吊るされていたよね。ビックリしたよ。降ろしてやろとすると弱々しく鳴いたよね。暑い日だったから、生きてて安心したよ。 その晩家に来て、一晩中「ぴぃぴぃ」とお母さんを探していた時はかわいそうでした。初めて仰向けにお腹を出してぐっすり寝ていた時はうれしかったな。ねこじゃらしをグルグルと円をかくように追いかけさせたら、ななちゃんは目をまわしてふらついたよね。おもしろかったね。家に帰ると、真っ先に「ニャーニャー」とアピールしながらお迎えに来てくれてたね。家に帰るたびにニヤケてたよ。お迎えの後、階段を先に上がって段差を利用して顔が同じ高さになった時に振り返って、キスをしてくれたね。外でイヤな事があってもイヤな事は忘れたよ。 朝早くからご飯の催促に来てくれてたので、目覚ましはいらなかった。でも、もう少し寝かしてほしい時も容赦なかったよね。 それでも時々、二人で爆睡してて「うわっ!遅刻する!」ってのも何度もあったね。 夜寝るときは僕の腕枕で眠ってくれたね。腕がしびれて寝返りもうてなかったけど、下僕は耐えながら幸せを感じてたよ。冬になると、布団の中に潜り込んでくるのがうれしかったよ。体の上を歩かれる時は重かったけど。一度、網戸越しに他の猫さんを見つけた事があったね。ななちゃんは網戸に突進したよね。大きな音がして網戸が外れて猫さんは逃げたよね。へーーななちゃんもやるなーと思ったよ。動物病院に行くときはいつもと同じ朝を演出してるのに、敏感に察知して逃げ回ったよね。キャリーバックに入れるのが大変だったよ。でも、病院でキャリーバックを出すと自ら入って来たよね。椅子に座っていると、手で僕の足をトントンとして「ニャー(膝の上にだっこしてなでなさい)」と甘えてきたよね。「もーう」と言いながらも、なでなでするとグルグルと気持ちよさそうで、下僕はうれしかった。撫でている時はほっこりしたよ。 怒った時、しっぽをパーーンって叩き付けるとこも、甘噛みしてくるとこも、大好きだったよ。 最後に1階に降りてきたのは、僕の誕生日の1月18日だったね。ななちゃんが元気ないから、ななちゃんが降りてくるまではとても誕生日を祝う気持ちにもなれない夕食だった。どう見ても、階段を降りれる状態じゃなかったのに、頑張って、頑張って降りてきてくれたね。降りてきてくれた時は久しぶりにみんな笑顔になったよね。何よりの誕生日プレゼントだったよ。 部屋の戸を少し開けておく癖は、すぐには治りそうもないや。 娘が泣きながら、「本当のお母さんに会えたかね?」って聞いてきた。きっと、会えたよ。 ニャン白宣言から14年…なながいたから、楽しい楽しいかけがえのない14年間でした。 『ニャン白宣言』 お前を下僕にする前に 言っておきたい事があるかなり厳しい話もするが 猫の本音を聴いておけ猫より先に寝てはいけない 猫より後に起きてもいけないめしは美味いのくれ トイレはきれいにしろ出来る範囲で構わないから忘れてくれるな 奉仕も出来ない下僕に猫を守れるはずなどないってことを下僕には下僕にしか できない事もあるからそれ以外は無理をせず黙って猫についてこいお前の親と俺の親とどちらも 同じだ大切にしろ大猫仔猫かしこくこなせ たやすいはずだ愛すればいい猫の陰口言うな聞くな それからつまらぬシットはするな猫は浮気はしない たぶんしないと思う しないんじゃないかなま、ちょっと覚悟はしておけ幸福は二人で育てるもので どちらかが苦労してつくろうものではないはず外猫は下僕の処へ 自由を捨てて来るのだから帰る場所は無いと思え これから下僕の家が猫の家猫が育って年をとったら 猫より先に死んではいけない例えばわずか一日でもいい 猫より早く逝ってはいけない何もいらない 猫の手を握り 涙のしずく ふたつ以上こぼせお前のお陰で いい猫生だったと 猫が言うから 必ず言うから忘れてくれるな 猫の愛する下僕は 愛する下僕は生涯お前ひとり至らぬ下僕でしたが、最後の処だけは守りましたよ。いい猫生でしたか?お別れですが、なな様との日々は絶対に忘れません。ななちゃん、本当に本当にありがとうね。 べっ別に…koharumusasiさん、 みやかー3さん、コメントを下さった方々、色々とありがとうございました。 皆さまに感謝してますわ。