死亡予定。
あの人は笑った。俺の傷口を見て、「馬鹿らしい」と笑う。そうなのかな。俺は下らない?俺が俯く様はそんなにも愉快ですか?胸が痛い。バイト先のチーフに精神病の事を打ち明けた。だって鬱なんだ。家から一歩、踏み出す勇気が今の俺にはないから。元、看護婦だって言ってて、何でも相談しておいでって言ってくれたから・・・。大人なんて信じるんじゃなかった。初めは学校の先生。親。先生、先生、先生。誰も彼も自分の物差しでばっか物事を判断する。俺も、そうなるのか・・?だったら今のうちに殺してしまおう。「店に迷惑がかかるから死ぬなら辞めてから二年後にしてよ」大丈夫ですよ。死にませんから。「誰だって苦しんでるのよ。あなただけじゃない」そうですね。でも他の人と俺は一緒じゃないですよ。俺は俺なりに苦しいんです。「迷惑」だから殺してしまおう。苦しいから死んでしまおう。心を。何も感じない様に。得意だろ?少し癒えかけてた。もう一度腐らせてしまおう。俺は異常です。もう、何だかどうでも良いです。カイリセイドウイツセイショウガイ。あの人に会いたいな。青く澄み過ぎたってフレーズがよく合った人。自由を絵に描いたような強さで俺を引き摺り上げてくれた。そういえば一緒に飯食ってる時、俺はいっつも驚いてたな。俺よりすげー食うんだ。その身体のどこに入ってんだよ。って、からかったらちょっと赤面して怒って。その後海に連れてくまで機嫌治らなかったな。海に行ったら花火して、中々帰ろうとしなくて。日が暮れてもずっと話して。あれが最後だったな。青い空によく似た君はどしゃ降りの雨の日。どうして君を思い出すのかなぁ。顔だってよく覚えてないってのに。そのくせ声は鮮明に覚えてんだ。愛美・・。