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2005/10/25
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『梟(ふくろう)』
    法印   茂山七五三
    兄    茂山 宗彦
    弟    茂山 逸平
                後見 茂山茂



(あらすじ)
弟が山から帰ってから病気になったので、山伏に祈祷をたのみに家に来てもらいます。
山伏は家につき弟の様子を見て祈祷を始めると、弟は奇妙な鳴き声をあげます。
兄の話によると、弟は山で梟の巣にいたずらしたことがわかり、きっと梟が憑いたものであろうと懸命に祈祷をするのですが・・・
(パンフレットから抜粋)


「縄綯」が終わって休憩があるかと思いきや、そのまま次の演目「梟」が始まりました。
え~。休憩ないの?さっきまで、逸平君、後見で出てたけど、着替えてる間があるんやろか。。。
そんな心配をよそに、「梟」の舞台が始まりました。
まず兄の宗彦さんが舞台に登場~~。
ここで、「弟が山から帰って来てからどうも様子が変なので、これから山伏を呼びに行って祈祷してもらおう」と口上します。
そして、舞台をグルリと回って山伏の居るところに着きました。
山伏を呼ぶと、奥から能「葵上」のワキの謡いを謡いながらそれらしく登場しますが、どこか怪しげな雰囲気。。。
兄は弟の様子を話し、山伏に来てもらう事に成功!
家に着いたけれど、弟はその場に居ません。
山伏は「逸平はどこじゃ?」と聞きます。
兄が「今、連れて来ます」といって、ここで弟の逸平さんの登場~~。
頭には、昔の病人が巻いていた布を巻いています。
目隠しと言っていいくらい、太い幅の布でした。
目は見えてないと思います~。
後見の茂さんが葛桶を持って、逸平さんが座るタイミングを図ってスッと出します。
その逸平さんの姿は、生気のない様子でダラ~として、何の反応もありません。
山伏がよくよく、兄から詳しい話を聞けば、「山に入った折に、梟の巣を取ったりして、いたずらしたようだ。」との事。
「こりゃきっと、梟に憑かれたな。ご安心なさい。烏の印を結んで祓いましょう」と、山伏の祈祷が始まります。
この祈祷の仕草は「茸(くさびら)」と同じものでした。
その祈祷が始まると逸平さんの様子が俄かに変わりました。
体をブルブル震わせ、全身が痒いのかアチコチ掻きまくります。
そして、ツッと立ったかと思うと「ホ、ホーーン」と嬌声をあげて、グッタリと葛桶に座りました。
ビックリした山伏は、「今のは何じゃ?」と兄に聞きます。
「だから、山から帰ってから、ずっとああなのです。」と兄が言います。
山伏はもっと祈祷をせねば!と、また烏の印を結んで祈祷します。
が、今度も同じ症状で、それが何故か兄にも移り、ふたりで「ホ、ホーン」と言って、倒れこみます。
驚いた山伏は何とかしようと、もう一度祈祷しますが、兄弟は「ホ、ホーン。ホ、ホーン」と言いながら出て行ってしまいました。
祈祷していた山伏は自分まで痒くなって来て、ついには「ホ、ホーン。ホ、ホーン」と梟に憑かれて退場して行きました。



確かに、逸平さんのセリフは少なかった☆ 
というか、「ホ、ホーン」しか聞いてないなぁ。
セリフが無くても、祈祷が始まってブルブル震える所が面白くて、こちらまで体が痒くなってくるようでしたよ。
比較的、短い狂言で分かりやすい内容だし、娘も大笑いして見てました。
七五三さんの山伏の、重々しい感じで登場した割りには、変に抜けててとても面白かった♪
鳴き声聴いて、尻込みしてるんだもん。
狂言に出てくる山伏はそうしたもんですけどね。
いい加減な実力なんですよね。

本来、千五郎家は兄が梟にとり憑かれるそうですが(狂言ハンドブックに載ってました)、今回は「弟」になってました。
これは逸平君の着替える時間を考慮しての事なのかな~と思いましたね。
とり憑かれた人は後から舞台に登場しますから、その間に着替えられますもんね。
ご家族でこの演目を演じてらっしゃるし、兄が弟の役をするのも無粋だし、曲の設定の方を変えられたんだな~と勝手に解釈しました。
しかし、あの後、3人はどうなったんでしょうねぇ。
「ホ、ホーン」と鳴き続けてるんだろうか。。こわ~。

最後の山伏が退場して、会場は割れんばかりの拍手だったのですが、その中に朗々とした良いお声が聞こえて参りました。
後見の茂さんの「附祝言」
附祝言とは、能楽の舞台で最後に付ける短い謡の事です。
それが「猿と獅子とは 御使者のもの 猶(なお)千秋や萬歳と 俵を重ねて めんめんに 俵を重ねて めんめんに 俵を重ねて めんめんに 楽しうなるこそ めでたけれ」
と、狂言「靱猿」や「猿聟」で謡われる祝言色性の濃い謡でありました。
これは「にほんごであそぼ」でも流れていた謡なので、娘も私も耳にタコが出来るくらい聴きましたから、二人で嬉々として口ずさんでいました。
最後の最後に、嬉しいオマケ付きで、思い切って観に行って良かったぁ♪

帰りにグッズを買おうとロビーに出たら、欲しかった「茂山家のカルタ」が目の前で売り切れ!( ̄Д ̄;)
「すみません、次の機会にお願いします」
って、次の機会っていつの事~~。
逸平さんが解説の時にカルタの話しをされていて、「こりゃ買わなきゃね」と娘と言っていたんですよ~。
というか、公演が始まるまでにチェックしていたんですが、とにかく時間が無かったので、「帰りにゆっくり見ようね」と娘に言ってたのでした。
やっぱり、こういうものは最初にGETしておかないとダメですねぇ。
は~。。でも、カレンダーは手に入れたので少し満足してます。

以上で「茂山狂言 鑑賞会」のレポは終わりですぅ。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
また、明日からクダラナイ日記が始まると思いますが、ヨロシクね♪






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最終更新日  2005/10/25 11:34:14 PM
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