スーパー狂言『クローン人間ナマシマ』
茂山一門が2003年に東京と京都で公演した異色の新作狂言。
以前、ビデオ撮りしていたものをDVDレコに撮り直す作業をしていました。
演出は茂山千之丞さん(4世千作さんの弟さん)。
その千之丞さんのコメントが最後にあったのですけれど、その中で
『“お狂言”という言葉を使われる方がいらっしゃいますが、尊敬しているようで逆にバカにしているように思うんですね。
そもそも“お狂言”や“お能”とは、“お手打ち”とか“お触れ”とか言うように、上から下へ向かって言う言葉なんです。
侍の世界のものを町人に見せてやる。と言うような意味なんですよね。
だから、“お歌舞伎”とか“お文楽”とは言わないでしょ?
私はその“お”名(汚名)を雪(そそ)ぎたいと思っているんです』
と、仰っていました。
へ~、そうだったんですか。
「お狂言」って言葉は使った事ないですが、「お能」は良く使っています。
勿論、「尊いもの」としての意味で使っていたのですが、能楽に携わっている方には、嬉しくない言い方なのかもしれないですね。
また、ひとつお勉強になったひと時でした。
が、しかし。。
この「クローン人間ナマシマ」。。
大層、オモロイでんな! マツキ(松井)、キヨウミ(清原)、タカガワ(高橋)をメリケン国からスカウトに来たり、ナマシマ(長島)のクローン7体の所作が笑える~。
囃子方の亀井さんも源次郎さんも笑いをこらえての演奏~。
こういう狂言も楽しいなぁ。来年も何か新作狂言されないかしら。