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2006/04/25
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京都の壬生寺で4/21~29まで『壬生大念佛狂言』が行われています。
今日はそれを鑑賞しに京都に出かけました♪

狂言といっても、いつも萬斎さんがされているような狂言とはちょっと違って、セリフのない無言劇なんですよ。
身振り手振りで仏の教えを伝えていて、勧善懲悪、因果応報の教えがそこには描かれています。

と、パンフやHPの受け売りですが、私も実際に目にするのは初めて(。・_・。) 
セリフがないのにわかるかな~と、不安に思いつつも下調べもせずに出かけました。

平日だというのに会場は殆ど満席。。開始15分前に着いたのですが、良席はあまり残ってなかったですヮ。
でも、そこは一人で出かけてる強みですね。一人分くらいどこにでも空いてるもんです。
ちょっと、デッカイ柱が邪魔でしたが、辛うじて舞台全体を見渡せる席に着けました♪

期間中、毎日、五番の演目が出されるのですが、一番目の出し物は「炮烙割(ほうらくわり)」と決まっていて、節分祭のとき参拝客が願い事などを書いて納めた炮烙が、演目の中で思いっきりよく割られます。
ホンマに思いっきり割られてました( ̄∀ ̄;)

今日の演目は
  ★一番  炮烙割
  ★二番  花盗人
  ★三番  船弁慶
  ★四番  (すみません。。忘れました。。)
  ★五番  羅生門


午後1時開始で終了予定は5時半だったのですが、娘の下校時刻等を考えても3時くらいまでしか、見てられない。
ひとつの演目が1時間弱なので、結局二番しか見れませんでした。

それでも、充分満足出来る舞台でしたよ~。
狂言というより、動きや見た目は歌舞伎に近いです。
演者はみんな面を付けていて、大きな所作でセリフが無くても何を表現しているのかが良くわかりました。

さてさて、演目の内容ですが。。
毎日、一番目に出される「炮烙割」の内容は。。
 目代(役人)が新しい市場を開こうとして「一番に店を出した者には、税金一切を免除する」という奨励の立て札を立てる。
 まだ夜も明けないうち、鞨鼓売(太鼓売)がこの立て札を見て第一番に店を出そうとするが、誰も来ないのでひと寝入りする。
 そこへ炮烙売りが来て、これも立て札を見、先に鞨鼓売が来ているのに気付き、寝ている隙に自分の炮烙と鞨鼓をすり替えて、
 一番乗りを騙し取ろうとする。
 しかし、目覚めた鞨鼓売とケンカになる。そこへ、目代がやって来て、二人の持ち物を調べ、これを裁く。
 目代は二人に芸競べをさせ、どちらか勝ったほうを一番乗りにすると告げる。
 炮烙売はどうにかごまかしてやり抜き、一旦、鞨鼓売が引き下がる。
 炮烙売は一番乗りを喜び、沢山の炮烙を並べて開店準備をする。
 そこへ物陰から鞨鼓売が現れ、これらの炮烙を全部割ってしまう。
 炮烙売は商売が出来なくなってしまい、目代は鞨鼓売に税金免除の立て札を与える。(壬生狂言解説ブックより)



これって、狂言の「鍋八撥(なべやつばち)」と瓜二つの内容ですね!
最初は全然気付かなかったんですよ。(この時点で解説書を買ってなかったので)
大名みたいな人が出てきて、舞台の端に立札を立てて、その後に雷太鼓を首からぶら下げた人(面の表情から人には見えなかったのですがね)が出てきて、その場で寝ちゃってね。
肩衣には龍の絵が描いてあったので、「龍陣太鼓?龍の使いか?」な~んて思ったりして。。
その次に出て来たのは素焼きの大皿を首からぶら下げた人。。
こちらは「ひょっとこ」みたいな面で、肩衣には白い兎が描いてました。
(龍と兎。。この肩衣は二人の性格を現していたかもしれないですね。)

その炮烙売が鞨鼓売の鞨鼓を奪って、目代が道具改めをする時に鞨鼓売から撥を預かり、炮烙売から木の小枝を預かった時に、「あっ!これって、鍋八撥の話なのかーー!」と分かった次第です。
もう、それが分かってからは、セリフがなくとも、三人の所作だけで何を言ってるのかが良く分かったし、とても面白かった♪

木の枝では鞨鼓は鳴りません。炮烙もまた撥では音が変です。
それでも、どちらの言い分も甲乙つけがたいので、鞨鼓や炮烙を使ってお互い勝負するんだけど、決着が着かないんですヮ。
まずは鞨鼓売が見本を見せて、炮烙売がそれと同じ事をさせられるのですが、どれも実行すれば炮烙が割れてしまうような事ばかり。。
ので、炮烙売は手抜きなどをしてごまかすんです。

なので、一旦、鞨鼓売はここで引き下がるするんです(退場~~。狂言ではここで“水車”が使われるんですね。きっと)

そして、一番乗りになったと思った炮烙売が商いを始めるために炮烙を並べるのですが。。。
これが半端な量じゃないの!
舞台は能舞台のように床が丸見え~じゃなくて、少し足元には壁があるんです。(壁って表現はおかしいか?)
観客席からみれば大きな窓が開いているって感じの舞台。
その窓枠の端から端まで、炮烙を乗せていくのですが、一段に20枚はあろうかと思われる炮烙がざっと、20列くらい。。

それを鞨鼓売が再び登場して、端から順番に観客席側に落としていくんです~。
もう、それはどえらい迫力でしたよ~。
この炮烙が割れれば、奉納者に厄除開運が得られるそうです。
凄い見せ場でした。ホント。

で、ぜ~~んぶ炮烙を割られちゃったので、商売が出来なくなって、目代は鞨鼓売に立札をあげたんです。

炮烙売は可哀想だけど、やっぱりズルはイケないって事がこの狂言には込められてるんですね。

あらま、こんな時間になってもた。。
まだ、続きはあるけれど、今日はここまでにしますね~。

彦根城能の「巻絹」のレポもまだだし。。う~、頑張ろう!






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最終更新日  2006/04/25 11:02:14 PM
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