1358041 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2008/09/16
XML

「第十三回 淡海能」  滋賀県立大学 能楽部の学生さんの発表会に行って来ました。
場所は彦根城博物館内にある能舞台。

今年で3回目の鑑賞になります。昨年は都合が悪くていけなかったので、2年ぶりに拝見いたしました。

学生さんによる「連吟(竹生島)」「素謡(大佛供養)」「仕舞(経正)」「舞囃子(玄象・猩々・花月)」「能楽(杜若)」と内容は盛りだくさん♪

皆さん、素晴らしいですね。学生さんだと思って侮ってはいけません。
足のハコビも扇の扱いもしっかりと型が出来ていて、見ていて気持ち良かったです。

能楽は「杜若(かきつばた)」を披露してくださいました。
初めて拝見する曲で内容は知らなかったのですが、入場する時にいただいた冊子にあらすじはモチロンのこと、シテやワキ、地謡のセリフが事細かく書かれていて、重宝しました。

「杜若」は伊勢物語の在原業平(ありわらのなりひら)と藤原高子(ふじわらのたかいこ)が絡んだストーリー。
この二人、恋に落ちて駆け落ちするも、成就する前に高子の兄達に捕まって引き裂かれちゃうのです。
恋人を連れて行かれた業平は、恰好が悪いから鬼が高子をさらって行ったと言っていたのは有名な話ですよね(笑)
そんなお話が根底にある「杜若」です。

簡単なあらすじを書きますと。

諸国修行をしている僧(ワキ)が東国に行く途中、三河に着きました。
そこには美しい杜若の花が咲き乱れており、僧を魅了しました。
その僧に声をかける一人の女性。この場所は杜若の名所である八橋で、かつて業平が「唐ころも 著つつ馴れにし 妻しあれば 遥々来ぬる 旅をしぞ思ふ」と歌った事を話します。
僧と女性は親しくなり、女性は僧に今夜は自分の家に泊まるように促します。
案内された家に着くと奥から先ほどの女性が美しい衣と冠をつけて現れ、身につけている唐衣は高子后のもので冠は業平のものだと話し、自分は杜若の精であることを打ち明けます。
杜若の精は伊勢物語を口ずさみながら、「草木国土悉皆成仏」の仏法を得て成仏しました。


業平が詠んだという「唐ころも 著つつ馴れにし 妻しあれば 遥々来ぬる 旅をしぞ思ふ」の歌。
各文節の第一文字を拾うと「(唐ころも) (著つつ) (妻し) (遥々) (旅を)」なにるんですよ。
面白いよね。

で、お能の内容ですけど。
「中入り」はなくて、女性が僧を「今夜、泊まってく?」と家に連れて行った後、【物着】といって後見の力を借りて、舞台上で唐衣と冠へとお着替えされるのです。
こういうパターンも初めて見たので勉強になりました♪

その後、物語が進んで【序之舞】に入ります。
シテは女性部員がつとめてらしゃったのだけど、ホントにゆるぎない舞で素晴らしかった!
衣装も面もつけてあそこまで舞えるとは、本当にたくさんお稽古なさったんでしょうね。

私が素人なせいもあるでしょうけど、プロの方の能となんら変わりないように思いました。
シテ以外はワキ方も囃子方もプロなので、その効果もかもしれないですけど、本当に堂々たる演技で惚れ惚れしました。

見る側の私がまだまだ未熟で杜若の花は見えないのだけど、見終わった後、「成仏出来て良かったね」と思いました。

学生さんは女性部員が多く、もう少し男性部員が入るとまた活気づいていいのにな~。
来年はどんな舞台を見せてくださるのか、期待に胸が膨らみます♪

それにしても。。能舞台で聞くお囃子はいいね~。
特に四拍子!(大鼓・小鼓・太鼓・笛)
能のラスト。「いや~~!トン!」で終る太鼓の音がいいわぁ。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008/09/16 11:35:16 PM
コメント(6) | コメントを書く
[つきうさの舞台鑑賞日記] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X