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2008/10/05
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カテゴリ:陰陽師大好き♪

急に秋が深まって、ふっと見上げた高い空にかかる薄い雲の筋を見たとき。
まだ真っ暗な早朝の戸外で肌を刺すように澄んだ空気を感じ、天空のオリオン座を間近に認めたとき。
ひとり、湯船につかってほっこりしていると、戸外で鳴く虫の音だけが静かな空間に響くのを聞いたとき。

そんな時に、晴明邸の庭と片膝を立ててぬれ縁の柱に背を預けてひとり静にお酒を飲んでいる晴明さんが
脳裏に浮かんで来るのです。(モデルはもちろん、野村萬斎さん♪)
その時の晴明さんは決まって憂いのある表情をしていて、どことなく翳りがあって艶っぽい。

そして・・・ 無謀にも小説が書きたくなる。

今回の第三弾「吉祥果」は、晴明さんが『草木の棘が刺さって、傷ついた指を口に含む』。
それが一番に書きたかった部分でした(爆)
晴明さんの透き通るような白い手。そこに盛り上がる赤い血。
白と赤。そのコントラストが異様にエロちっくで妖しくて、背中がゾクゾクする。
その傷ついた指を赤い唇に含む。 まるで、吸血鬼に生き血を吸われているような感覚っていうのかな。
表現力が乏しいので、その辺のことがみなさんにどれだけ伝わっているかわからないのですけど、
そんな事を想像しながら書いた冒頭のシーンには、そんな私の想いが込められていました。

もう一箇所、晴明さんが妖しいほど艶っぽくなってるのが、指の傷のせいで体調を崩しているシーン。
「まるで、腹の中に子を宿した女人のような・・」 (第二章の部分)
という言葉を晴明さんに言ってもらいましたが、このセリフには、晴明さんの血を吸って成長していくザクロの実が
晴明さんの子であるようなニュアンスを含めてみました。
晴明さんの指の傷口とザクロの枝が見えないへその緒で繋がってるような感じです。
博雅くんは自分でもわかっていない気持ちの奥でそれを感じていて、ドキドキして顔を赤らめてるの(笑)


晴明さんの指に棘が刺さるのは、最初は萩の花がいいな~と思ったのですけど、萩には棘がない。
そこで、棘のある秋の草木を調べていたら、ザクロには棘があるのがわかりました。
小学生の頃に読んだホラー漫画にザクロと鬼子母神の出てくるお話があって、それをヒントに今回は鬼子母神
に悪者になってもらうことに。

鬼子母神について調べてみると、ザクロの実を『吉祥果』と呼び、鬼子母神の梵名はハーリティという事が判明。
それを漢字に当てはめると「訶梨帝母」となる。
パっと見たとき、「梨」の字に目がいって、梨も秋の果実だな~と思って、絡ませてみました。
最初は「ザクロ」じゃなくて「梨」の方を悪玉にしようかと思ったのですけど、やっぱり姫を守護する存在にする
方が私の趣味に合ってるので、そういう事にしました♪

吉祥姫の身に起こっている怪異の原因が子喰い鬼の鬼子母神とわかって、解決するまでの過程が早すぎた
かな~と反省しています。 そこは、もう一捻り必要だったかも。

それから、晴明さんが「善栄殿と姫君にまことにすまぬ事をした。」(第四章~2)と反省してますが、
子供を失った(本当は無事だったのですけど)民に対してもその思いをもっていたんです。
だけど、その言葉を足すのを忘れてしまいました。

そして、『晴明さんらしいな~』って書いている私が思ったシーンは、博雅君の笛の音で晴明さんの傷が癒えて、
邪心の石榴の実も落ちて最悪の事態を回避した事を感謝していながら、ラストの夜明けシーンで
『出仕に間に合わない!』と焦る博雅の窮地を救わないという冷たさ。
その辺りが、体内に狐の血が流れる孤高の晴明さんらしいと思う部分なんです。

晴明さんも稀人。そして、博雅君も稀人。
タイプは違うけれど、相手にない部分を補う二人は永遠の親友だと思いません?

私の書く晴明さんは萬斎さんがセリフを喋ってるし、博雅君は伊藤英明君が喋ってる。
博雅君が顔を赤らめてドキドキしているところは、岡野玲子さんの漫画版が出てきたりもします。
みなさんは、どんな風に感じて読んで下さってるかな。


今回はしみじみとした終り方ではなくて、二人の日常の一こまという感じにしてみました。
そして、愛しい子供が帰って来て嬉し涙にむせぶ母の姿で終りにしてみました。

今回の「吉祥果」と言うお話。
我が子の命を奪ったり、身内を平気な顔して傷つける修羅のような現代人の多さに虚しさと絶望を感じてました。
鬼でさえも我が子を大切に想う気持ちはあるのだと、私自身が納得したかったので「愛しい我が子」をテーマ
に書いてみました。

事件の真相解明の部分が、わかりにくかったかも知れません。
もし、疑問に思われた所やおかしいと思われた部分があれば、遠慮なく指摘してくださいね。

では、これにて「あとがき」を終えます。 最後まで読んで下さった方、本当にありがとうございました♪
また、いつかふいに書くかも知れません。 よろしかったら、読んでやって下さい☆


おっと、書くの忘れてた! 追記です♪

TOPページの左側にメニューがズラーと並んでいますが、その中の つきうさオリジナル小説「陰陽師」を集めたページです☆ よろしければ読んでやって下さいませ~♪ に私の書いた
オリジナル小説「陰陽師」を集めてみました。
そこをクリックすると、前に書いた作品も読むことが出来ますので、よろしくです。 






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最終更新日  2008/10/05 09:43:13 PM
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