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2010/09/12
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今日はちょっと暗い日記です。スルーしちゃっていただいて結構ですからね。


10日(金)の夜。ちょうど萬斎さんの「ファウストの悲劇」の番組が始まった頃。
次の日は朝の3時半起きだから番組全部を見る事は出来ないけれど、萬斎さんのインタビュー部分だけでも見て寝ようかなと思い、そのインタビューが10分ほど過ぎた時に実家の母から携帯に電話がかかりました。
「お父さんの呼吸が止まりそうになってるって病院から電話があったんよ。すぐ病院に来てくれるか。」
呼吸が止まりそうに。。。なんでや。昼間、確かに息は苦しそうやったけど、そんな急に悪くなる風じゃなかったやん。
急いで病院に行ってみたら、何とか息を吹き返して意識も戻ったようでした。治療に疲れたのか眠ってましたけれども、一安心。
時折、目を覚ましては何か言葉を発しているのだけど、内容は聞き取れない。
「○○○してくれ。」と言っているようだけど、何を懇願しているのか。
目を見て体をさすり、「うん。うん。」と言うしかのがもどかしい。
一晩中、母・兄と一緒に付き添い、私は次の日、義母の家の手伝いの日だったので朝の9時頃に家に帰りました。
結局、ずーっと寝ずに一晩過ごし、義母の家、自分の家の夕飯の支度を終えてホッとした頃、兄から電話がかかり、
「今、先生から話があって、呼吸状態がすごく悪いので人工呼吸器をつけるかどうか。つけないとなると今夜が山だろう。と言われたけど、どうやろ。」と。

私たち家族は最初から一貫して「無駄な延命治療はしない。多分、本人もそう願っている。」という事で、意見が一致していました。
けれども、息が出来なくて苦しんで苦しんで苦しみ抜いて死を迎えさすのか、それなら少しでも楽になる方法があるのなら、あらゆる苦しみ・痛み・辛さを取り除いてあげるのが良いのではないかと、苦しんでいる父を目の当たりにした時には、気持ちが揺らいでいました。


父が今の病院に転院したのが、8/12。
主治医の先生は病状を逐一、丁寧に説明してくださるし、看護師さんやオムツ換えのスタッフの方々もとても親切にしてくださいます。
なにより父自身が、前の病院ではMRSAに感染したせいで暗い個室に放り込まれ、鬱々とした入院生活から、今の病院では4人部屋の人の出入りが多くて賑やかな部屋に変われたのが気分一新したようで、笑顔が出たり隣や向かいのベッドのお爺さんと会話にならない会話を交わしたりして喜んでいる風なのが見て取れて、家族としても転院してよかったな~と思うことシバシバでした。

体の方は、腎臓は透析のお陰で状態が幾分か良くなっているのだけど、肺炎が酷くて両肺合わせて25%くらいしか機能していない。
食べた物が肺に流れる誤嚥。そのせいで口からの食事が出来なくなって、二ヶ月。
点滴での栄養分補給をしていたけど、血管が潰れたり細くなっていたりして点滴の針が手も足も刺せない。
それで、鼻から胃までチューブを通しての食事栄養補給となりました。
その方が胃も腸も働いて全身の状態が良くなるだろう。。という先生の見解です。
が、何故か酷い下痢が続き、お尻がおサルさんのお尻のように真っ赤にただれてまるでスイカを割ったような有様。
頻繁にオムツ換えをして、お薬を塗ってもらうのだけど、治りは悪い。
下痢の原因は、MRSAの菌が腸に入って悪さをしているからとわかりました。
最初は腎臓が悪くて入院したのに、次から次と悪い場所や症状が増えていって、父も辛いことや痛いことや苦しいことがドンドン増えていってホントに可哀想です。

ここ10日くらい、口に出す言葉は「えらい。」「助けてくれ。」「やめてくれ。」「苦しい。」こればっかり。
酸素吸入の量が2リットルから4リットル。そして5リットルから最終的には8リットルまで増えました。
それでも、ノドをヒューヒュー言わせて激しく肩を上下させて息をする姿は見ているこちらも苦しくなります。
その姿を土曜日に母と兄は一日中、見ていた。私も金曜日の昼間から肩を上下させて体全体で息をする姿を知っています。

「人工呼吸器してもらおう。」
私たち3人は、この方法を選びました。
「人工呼吸器をつけるともう会話が出来なくなるので、今のうちに話をしてください。」
という事でしたが、私が病院に着いたときは、すでに呼吸器をつける作業をされていて父とは会話できませんでした。
父と最後にまともに会話したのって、どんな話だったろう。
多分、自分の先行きがもうそんなに長くないのはわかっていたと思う。
会話の端々に「たのんだぞ。わかったか。」という言葉があったように思います。
父の体をさすっている時に、ミトンをはめた手でポンポンと私の頭を優しく撫でるように叩いてくれた時もあったな。
もう、人工呼吸器をつけたらほとんど眠った状態になるので、手を動かす事もないのだろう。
ただ、植物状態になったわけではなく、自発呼吸も取り入れての処置なので、無駄な延命治療とは違う。。と、母も私も自分に言い聞かせています。

しかし。。父の心はどうだろうか。
あのままでも辛くて苦しいだろうし、こんな機械装置を付けられているのも苦しいのだろうし。
少し前まで苦しいなりに体を動かし声も出していたのに、次に見た時は口に呼吸器をくわえて眠ったまま、なすがままの父の姿を見た時は涙が止まりませんでした。
人に話すたび、人から声をかけてもらうたびに涙腺が緩み涙が出ます。

人工呼吸器をしても、すぐに容態が悪くなって亡くなる人もいるし、長く生きる人もいる。
その「長く」がどの程度の長さなのかまではわからないけれど、もう少し親孝行させてもらいたいな。。と切実に思います。
人工呼吸器つけた時点で親不孝かな。こうなる前に大好きなお酒やタバコをあげたら良かったと、今更ながらに後悔しています。
しかし、あの頃はこんなに急激に悪くなるとは予想もしていないし。。
悔やんでもせん無い事ですが、悔やまずにはいられない。

昼間は寝ているけれど(覚醒していると、はめている呼吸器のせいで苦しむから眠り薬を使用している)、夜は看護師さんの問いかけに目を動かして反応しているらしいので、全く意識がない訳じゃないというのが救いです。
病院にいって声をかけても反応ないけれど、やっぱり気になるし応えがなくても話かけてあげるのが一番良いかな。
他の患者さんの家族もみんな迷いながらいろんな選択をしているんでしょうね。
これが一番!って答えがないのが、難しいところです。


ホントに暗い内容ですみません。
ちょっと、言葉(文章ですが)に出してしまわないと、私も参ってしまいそうなもんですから。。
萬斎さんの「ファウストの悲劇」。タンゴダンスの部分を探して再生して観ました(笑)
素敵なダンスでした♪ 悪魔ちゃん達のダンスに画面が切り替わった時は怒りモードになりましたがね(爆)
なんで、そこ切り替えるかな~~(泣)






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最終更新日  2010/09/13 07:56:01 PM
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