アニメ版の「宇宙戦艦ヤマト」を頭の中から追い出して『SPACE　BATTLESHIP　ヤマト』を観て来ました。2回目の鑑賞です。

1回観て免疫が出来たせいか、いい歳をした割には品のないチンピラ風情な古代進にも、ボクサー上がりで勝気でツンデレな森雪も、実写版のキャラには合ってるのかも。。
と、思ったりしました。
役名は古代進・森雪だけど、全くの別人と思って見ればそれほど違和感を覚えないかもですね。
キムタクはキムタクのままだけど、彼にはやっぱりそれなりのオーラがあるし、この映画には合ってると思う。

何だかんだいいつつ、ヤマト発進！のシーンは燃える。。というか萌える☆(≧∀≦)☆
出発後いきなり撃っちゃう波動砲も、エンジンがキューンと上がっていく音や、「ターゲットスコープオープン！」「エネルギー充填120％！」なんつーセリフを聞くと、思わず身を乗り出してしまうのです。
波動砲口にエネルギーが集まるあの映像を立体感のあるVFX映像で見れるのは、本当に技術の進化に感謝しますわ。

「ヤマト」の文字がデカデカとスクリーンに映し出されると、もうそれだけで「お金払った甲斐があった。。」と思わせます。

ストーリーを全部で。。2時間20分でしたか。。それくらいに詰め込もうとすると、どうしても薄っぺらい内容になってしまうのは仕方ないですね。
2部作くらいに出来れば良かったんでしょうが、そこまで予算もないだろうし、キャストを拘束出来る時間もそうたくさんないでしょうしねぇ。

他はブラックタイガーのスピード感とか、見ていて爽快でした。
アニメじゃ、あそこまで体感出来ないでしょうねぇ。
日本のCGやVFX技術が向上した成果が見られる映像連発で、そこは見応えありましたね。
ガミラスがエイリアン化（艦隊もろとも）して、哲学的で意識集合体デスラーと変化していても、それはそれで「アリ」なんだろうと、2回目で納得。
そんな敵に対して、「あんたらそんなアナログ戦闘態勢で勝てるんですかぃ？！」なツッコミをどうしてもしてしまうけれど、それが「ヤマト」であり「決して諦めない」武士道精神なのです。

古代君と雪の恋愛模様は、やっぱり唐突過ぎてシックリこない。
でも、「大いなる愛」を最後に表現しようとすると、ああいうシチュエーションは必要なんでしょうね。
でもまぁ、艦長代理がワープ中に本能のままに突き進んで任務放棄とは。。ちょっといただけないな。
アニメでは絶対、有り得ない二人であり、地球を救う意識が薄れている場面かな。
おっと、またアニメを引き合いに出してしまった。。ご容赦を。

今回は前回よりも、ちょっとおセンチな気分になった所もありました。
地球との交信が途絶えてしまうエリアに達する手前で、それぞれが家族と最後の交信をするところ。
たった1分間の家族との交信。強制終了される画面がなんとも言えない。
古代と沖田艦長は交信する家族すらいない。ウルウルしますねぇ。
ブラックタイガー隊の山本が古代に敬礼しながら、墜落する所。
そして真田さんが古代と惜別するシーンと、最後に爆破ボタンを押すところですね。
斉藤始の最期も泣けました。お守りが涙を誘うよね～。
それと、ラスト。。ヤマトのラスト。
キムタクの古代君はビジュアル的にとても男前で合格点。命をかける男がそこにいた。
でも、キムタクの古代君に泣けるんじゃない。
ヤマトがガミラスから攻撃を受けてボロボロになって、それも波動砲口に敵のミサイル突っ込んだまま可哀想～な姿で玉砕していく所。
あれは泣ける。ヤマトはもう帰って来ない。
古代君が波動砲を発射してその後は、「え。こんな映像で終り？」なんて思っちゃうかもしれないけど、私はあれで良かったと思う。
ヤマトが木っ端微塵に砕け去る細かい描写をしなかったところに、山崎監督のヤマトに対する「愛」を感じました。

緑を取り戻した地球で新しく生まれた命。
古代ジュニア。ワープ中に宿った命。（いや、その後も二人は艦内で。。？）
まぁ、次は古代ジュニアにクローン再生した次世代ヤマトに乗船してもらいましょうかね（笑）

もう少し、ヤマトの美しいボディーフォルムを映してくれると良かったのだけど。。
やっぱり、主役は古代進だったんだなぁ。

ムチャムチャ速く回転する主砲に「早っ！」と思わず口に出してしまった私です。
今回はそこが一番のツッコミどころかも（爆）