フィギュアスケート世界選手権、女子ショート・プログラムが終わった。

　安藤美姫の演技は素晴らしかった。
　トリノオリンピックの時などは散々な目にあって、随分苦労もして、それを乗り越えたご褒美なのだろう、本当に素敵で強い大人のフィギュア・スケーターに成長したな、と思う。今のミキティは内面から光り輝いていて、演技にも精神性の高さがにじみ出ているのではないかと思えるほどだ。
　
　それに引きかえ、浅田真央は振るわなかった。精彩を欠いていたと言っても良い。
　ライバル、キム・ヨナの高得点は甘すぎじゃないの？とは思うけれど、真央ちゃんの点数が低すぎるとは残念ながら思えなかった。
　真央ちゃんは誰にも負けない技術を持っているし、生真面目にストイックに練習している素晴らしいアスリートだ。

　でも、言いたい。敢えて。

　あの衣装は、何？　
　一体、何を表現したかったの？
　思い切って言わせてもらえば、私はあれを見て、SM緊縛地獄のなんとやら、とか、そんな物を連想してしまった。黒いロープに縛られて赤い血を流しているのかと思っちゃった。滑り始めて解説が入って、あ、タンゴなの、だから赤と黒なのね。と、やっと分かった。

　天下の浅田真央が、何故、出場選手の中で一番醜い衣装を着て世界選手権に出ているのだろうか。真央ちゃんの良さが全く出ていないじゃない。

　あれ、真央ちゃんが自分でデザインしているのだろうか。



　ああーーー…

　何だか、自分にも覚えがある。

　若い頃って、お化粧なんかしない方がよっぽど綺麗なのに勘違いメイクをしてダサくなっちゃたり、要するに自分が分かっていなかったりするのだ。
　本当はそのままで素敵な自分が居るはずなのに、何か違った自分になりたい気がして、背伸びして無理して、悲惨な結果を招く。

　だとしても、衣装を一緒に作っているスタッフも居る筈だろうに、本当に真央さんの事を考えてあげているのだろうか。
　誰かはっきり忠告してあげないと、本人にとっても日本にとっても、いいえ、世界にとっても、大きな損失、宝の持ち腐れになるのでは？いわゆるマオタとかいう人たちが、本人を祭り上げて裸の王様にしている可能性はないのだろうか。


　ピーコさん、出番ですよ～～！

　衣装だけではない。
　演技自体にも、表現力というかオーラというか、何か決定的に欠けているところがあった気がしてならない。
　フィギュアスケートは、スポーツであると同時に高い芸術性が求められる。まあ、そこが面白いのだけれど。
　真央ちゃん、生真面目に練習ばかりしていないで、恋でもしてみれば？たまには羽目をはずしてみたら？？

　その点、演技前の立ち姿を見ると、真央ちゃんやミキティに比べると体のラインが全く引き締まって見えなかったキム・ヨナが、抜群の表現力を見せてトップを取ってしまったのが何とも不気味。今大会ではフリープログラムの結果がどうなるかまだ分からないけれど、スケートの技術だけでは語れない部分の研鑽を積みつつあるのかも知れないと思うと恐ろしい。引退なんて誰が言ったの？ソチオリンピックに向けて、二冠ねらいを考えているのかと思うくらいだ。

　村上佳菜子ちゃんは、前髪下ろさない方が絶対可愛かったよね。
　あの、おてもやん的な振り付けに合わせて、幼さを表現したかったのだろうか。
　だけど、あの振り付けの微妙な恥じらいみたいなものは、ただの幼さじゃなくて、今の佳菜子ちゃんの年齢じゃないと表現できない若い娘に特有な心情で、「まだ上げそめし前髪の」と言う様な、恥ずかしいけど思い切っておでこを出しちゃいましたっていう髪型の方が合うと思うのだ。彼女にもその方が似合う。鼻筋通っているし、おでこそのものが可愛いし。
　誰かがアドバイスした結果なの？えっ？まさか、あの仲の良い先輩じゃないでしょうねっ！？


　　


私だって、応援してるのよっ！！