「トゥーランドット」は合唱が主役
鑑賞日:2006年11月19日(日) 15:00開演入場料:S席16,000(半額8,000) 1階席(30列2番)主催:光藍社キエフ・オペラウクライナ国立歌劇場公演プッチーニ作曲「トゥーランドット」(全3幕)イタリア語上演(日本語字幕付) 会場:大宮ソニックシティ指 揮:ヴォロディミル・コジュハル管弦楽:ウクライナ国立歌劇場管弦楽団合 唱:ウクライナ国立歌劇場オペラ合唱団バレエ:ウクライナ国立歌劇場バレエ団演 出:マリオ・コラッディ出 演トゥーランドット:リジヤ・ザビリャスタカラフ:アンドリィ・ロマネンコ皇帝アルトウム:オレクサンドル・シャチェンコティムール:ホフダン・タラスリュー:オリハ・ナホルナピン:ミコラ・シュリャークパン:セルヒィ・パシュークポン:ヘンナージィ・ヴァシェンコ感想 今日は朝から、題名のない音楽会「佐渡裕~蝶々夫人の魅力」で木下美穂子さんの素晴らしい蝶々夫人を聴くことが出来て、出かける前から気分は既にプッチーニ。木下美穂子さんとは当方所属合唱団のヴェル・レク公演のソリストとして歌って頂き練習の時からその素晴らしい歌声に聞き惚れたことを思い出した。大宮は少し遠いかと思ったが横浜方面からJR新宿湘南ライン快速を使うと1時間かからず到着。昔、東北新幹線が大宮までしか来てない時に、大宮まで2時間近く掛かったことを思い出し、便利になったものだ。会場は大宮駅から徒歩5分弱の「大宮ソニックシティ」。新しめのホールで、音響も中々良い。残念なのは休憩時間のドリンクサービスが全くないこと。カップコーヒー、缶ジュースの自販機のみ。休憩時間にオペラ内容に合わせて、ビールかワイン、シャンパンを選んで一息入れるのも、観劇の一部なので、お役所仕事ではなくぜひ改善を。本日公演「トゥーランドット」は舞台設定は中国北京、言葉はイタリア語、出演者はロシア人で観客は日本人と摩訶不思議な取り合わせ。(第3幕カラフの名前を聞き出そうと誘惑する場面の女性は、ロシア人がそのまま薄いドレスを 着て出てきた印象で多少違和感あり)キエフオペラは「トゥーランドット」と「アイーダ」で、日本全国50回以上公演中。舞台装置は本国からそのまま持って来たようで、第2幕の宮殿前は金ピカ、煙も沢山出て、なかなか豪華。その中で合唱が迫力満点で素晴らしかった。約60人のほぼ全員がソリスト並の声質で、バラバラ感はあるが圧倒的な声量。オーケストラもフォルテでは大迫力で、管楽器で多少変な音が聞こえたが、気にならず。フィナーレの全員での「誰も寝てはならぬ」は体が震えた。出演者ではリュー役オリハ・ナホルナが若々し声で表現力もあって良かった。トゥーランドット役リジヤ・ザビリャスタは声は大きいがビブラートが多く音程も不安定気味。プッチーニ作品のテナーは本当に高音部の連続で大変なのだが、カラフ役アンドリィ・ロマネンコは最高音付近で音量が小さくなり少々残念だったが、最後までよく頑張っていた。帰りの電車の中では頭の中で「誰も寝てはならぬ」が鳴っていた。End