LFJ4日目はハンドベルのお迎えから
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (LFJ)「熱狂の日」音楽祭 2008 (その3)2008年5月2日~6日 東京国際フォーラム4日目も小雨模様。その分昨年の様に気温が上がらず移動は楽だ。本日は午後に新国立のオペラ鑑賞があるため午前中2公演のみとなった。そのためピアノ演奏と声楽が入ったアンサンブルを選択。初めて入るホールD7へ。自由席のため開場9:15に対し8:45には並び始めたが既に26番目。開場5分目にエレベータで6階へ上がりホール入り口前で待っていると女性3人のハンドベル演奏で開場の案内が入った(ボランティア参加のVerdiさん情報通り)。待たされた気分も和やかになり、気持ち良くホールへ。手元が見えやすい中央左より6列目の席を確保。公演No.451鑑賞日:2008年05月05日(月・祝)9:45開演入場料:1,500円(自由席)会 場:東京国際フォーラム ホールD7出演:仲道郁代(ピアノ)曲目:シューベルト作曲即興曲変ホ長調 作品90 -2 D899-2即興曲変ロ長調 作品142-3 D935-3ピアノ・ソナタ第13番イ長調 作品120 D664薄い黄緑色のノースリーブ4段フリルのドレス、金色ラメ入りのハイヒールでさっそうと登場。確か美人ピアニストとして脚光を浴びていたと思ったが、もうデビュー20年になるとのことで歳月の過ぎる早さを感じた。座ると直ぐに弾き始める。2曲目の「即興曲変ロ長調」はロザムンデの旋律が5つの変奏曲として出てくる。曲によって表現を変えて弾き素晴らしい。最近やたら強くタッチするピアニストか、軽く早弾きが得意のピアニストは多く聞くが、フォルテでは強すぎずかと言って弱すぎず印象的に弾き、早弾きも素晴らしく、バランスが取れているように感じた。3曲目の「ピアノ・ソナタ第13番」も楽章毎に異なった表現で、朝から気分が晴れやかになった。年末の合唱幻想曲でご一緒出来るのが今から楽しみ。続いてガラス棟のG409へ。開演1時間前から並び4番目で入場。正面前から2列目を確保(1列目は余りにも演奏者に近すぎるためパス)。G409は今年から演奏会場となったのだが、床は絨毯であるも天井まで2mの高さで正しく会議室であり、演奏会開場には不向きと言わざるを得ない。公演No.462鑑賞日:2008年05月05日(月・祝)11:30開演入場料:1,500円(自由席)会 場:東京国際フォーラム ホールG409出演:リチェルカール・コンソートのメンバーによるアンサンブル ソプラノ:セリーヌ・シェーン フルート:ジョルジュ・バルテル ギター:サビエル・ディアス=ラトーレ バリトン:フィリップ・ピエルロ曲目:マティーカ作曲 フルート、バリトン、ギターのためのノットゥルノシューベルト作曲「おとめ」 D652 (編曲版)、「夜咲きすみれ」 D752 (編曲版)ハウシュカ作曲 ソプラノ、バリトン、ギターのためのカンツォネッタメルツ作曲 ギターのためのエレジーシューベルト作曲「糸を紡ぐグレートヒェン」 作品2 D118 (編曲版) 「水に寄せて歌う」 作品72 D774 (編曲版)、 「彼女がここにいたことは」 D775 (編曲版)ロッシーニ作曲 「こんなに胸騒ぎが」(歌劇「タンクレディ」より)(編曲版)リチェルカール・コンソートはベルギーの古楽器演奏団体。今回登場する「バリトン」はチェロを一回り小さくした大きさで今回のものは11弦ある。チェロと同じく弓またはピッチカートで演奏される。フルートも古楽器の木管製。最初のマティーカ作曲「ノットゥルノ」は元々ビオラの部分をバリトンに変えて編曲してあるのでバリトンの演奏は大変そうだったが、音も正しくビオラとチェロの間の様な音。3人の息が合って上手い。2曲目からソプラノが入り古楽器の伴奏でシューベルトの歌曲が演奏される。楽器演奏の男性3人は黒の衣装だが、ソプラノのセリーヌ・シェーンは黒ズボンの上に真っ赤なドレス、ブロンドのロングヘアーに青い目の八頭身美人。歌声は低い音から高い音まで十分に出て、高音の若干のビブラートが艶となって素晴らしい。名前からフランス人かと思うが、フランス語なまりのドイツ語なので言葉も端々が柔らかく、耳に心地よい(ドイツ人だとツバが飛んで来そうで・・・)。圧巻は最後のロッシーニ歌劇「タンクレディ」から「こんなに胸騒ぎが」のアリアでこれでもかと出て来る装飾音符を完全に歌い、聞いている方も気分が浮き浮きして来た。今年のLFJは残念ながらこれで打ち止め。明日のモツレクは行きたかったのだが仕事で・・・本日の古楽アンサンブル伴奏の歌曲など今回の様な機会がないとおそらくは聴けないが、優れた演奏が聴けることもこの音楽祭の良さと改めて思った次第。来年のテーマは果たして?End