やはり神尾真由子はすごかった
鑑賞日:2008年11月16日(日)14:00開演入場料:¥4,000 B席4階(3列42番)主催:ミューザ川崎シンフォニーホール、(財)東京交響楽団東京交響楽団・川崎名曲全集 第42回 ベートーヴェン作曲ヴァイオリン協奏曲 ニ長調交響曲第7番会場:ミューザ川崎シンフォニーホール指 揮:井上道義ヴァイオリン:神尾真由子 感想 昨年のチャイコフスキー国際コンクール優勝のTV映像を見て以来、ぜひ生の演奏を聞きたいと願っていたがチケット入手した10月12日のN響との演奏は緊急の所用が入り行けず、本日やっと聞くことが出来た。 チケットは完売で、客席も9割以上の入り。時間通りにオーケストラが入場し、大谷康子コンマスのもとチューニング。静になった所で指揮者と並んで登場。 服装は黒を基調とし正面は黄色と白色のグラデーションが入いり、胸元はV字に大きく開いた大人びた、また気持ちの強さを感じさせるドレス。 指揮者が正面に着くと直ぐに曲が始まる。ヴァイオリンソロとオーケストラで交互に旋律が弾かれるが、ヴァイオリンソロが力強く、テンポも合っている。特に第2、3楽章の最後の部分でバイオリンソロのみの演奏となり、これまでオーケストラで奏でられた旋律をバイオリンのみで演奏するのだが、オーケストラ以上に表現の拡がりを感じる。早引き部分でも音が抜けず、低音から高音まで万遍なく音が出ている。会場中がその演奏に引き込まれている印象。このままずっと演奏が続いてくれればと思ってしまう。 3回のカーテンコールの後、アンコールでパガニーニ「24のカプリース」から第13番が演奏され、改めてその演奏技巧に驚かされる。 1986年生まれなのでまだ22歳だが、10歳時のN響と共演から数々のオーケストラと共演しキャリアは既に10年以上、落ち着いているのもうなずける。更に2回のカーテンコールで第1部終了。 休憩の後は「のだめカンタービレ」で有名になった交響曲第7番。井上道義指揮で明るく派手目な演奏。特に第4楽章は、指揮者がステップを踏んで踊るように指揮をしており、曲の楽しさが伝わってくる(旋律がアイルランド民謡を元にしていることを意識してか)。 ここで改めて思ったのは東響の女性の多さ。バイオリンは26名中22名、ビオラも8名中6名が女性だった。先週のほとんどウィーンフィルのウィーン国立歌劇場管弦楽団はバイオリンに1名だけ女性がいた。ウィーンフィルは男性のみだったが、最近女性が入り始め、次期のコンマスは女性との話もあり、女性の進出が著しいことを再認識した。 次はぜひ神尾真由子のソロコンサートを聴いてみたいが、あの迫力で続けられると結構疲れるかとも思うので、その際は体調を整えて行かないと。End