名音大フィガロは女声が良い
鑑賞日:2012年2月26日(日)14:00開演入場料:\1,000 自由席(3階R3)【主催】名古屋音楽大学名古屋音楽大学第28回オペラ公演モーツァルト作曲 歌劇「フィガロの結婚」(イタリア語/字幕付、レチタティーヴォ/日本語)会場:愛知県芸術劇場大ホール指 揮:松尾葉子演 出:たかべしげこ舞台監督:太田けんじ美 術:大地優作衣 装:下斗米雪子照 明:石原福雄音 響:山田真久管弦楽:名古屋音楽大学オペラオーケストラコンサートマスター:後藤龍伸チェンバロ:中野振一郎合唱:名古屋音楽大学オペラ合唱団出 演伯 爵 :又吉秀和伯爵夫人:基村昌代スザンナ:内田恵美子フィガロ:酒井一樹ケルビーノ:日比野景マルチェリーナ:山本みよ子バルトロ:松下雅人バジリオ/クルツィオ:荒川裕介バルバリーナ:鬼頭愛アントニオ:吉田裕太花 娘 :五百田真実花 娘 :福井友加里マ ヤ :近江志穂ホ セ :山本徹也感 想 今週末愛知で過ごすこととなり、丁度名古屋音大のオペラ公演を見つけ、まだ寒空の中、栄地下街の味噌カツ丼で腹ごなしをした後、愛知芸術劇場大ホールへ。 1、2階が指定席、3階より上が自由席となっており、4・5階席はほとんど入っていないものの、1~3階は8割程度入っており、名古屋としては集客は良い方でしょう。 管弦楽、合唱は学生で、歌手は、卒業生や地元のプロ中心の構成。 指揮者登場で序曲が始まるが、破綻させないぎりぎりの範囲でテンポを早めていて、それなりに聞かせる。 演出は、先の名古屋二期会「天国と地獄」でも演出の”たかべしげこ”で、場面毎にセットを変え、ダンスや仮装があったり、花火の映像、効果音を入れたりと本格的。 3幕から4幕に変わるところで一度、斜幕が上がり掛けて突然落ち、マルチェリーナのレチタティーヴォが『困難は女性同士で協力して云々』と歌い再び斜幕が上がったので、これも演出だったようで、かなり驚かされた。 また今回レチタティーヴォが日本語だったが、現代的な面白い台詞も入れられており、イタリア語だけよりストーリーが分かりやすくなった印象。 歌手は、伯爵夫人役の基村昌代とスザンナ役の内田恵美子が良く通る声で、二人の重唱含め良かった。男声陣はバルトロ役の松下雅人以外は声が響かず、多くの重唱もバランスが良くなかったのは残念。伯爵とフィガロはもっと声が出ないと辛い。 管弦楽は一部管で危ないところもあったが、指揮者が遅くなりそうな所をぐいぐい引っ張っていた印象で流石経験豊かな松尾葉子。 入場料分は十分に楽しめたが、今回もバルバリーナが無くしたピンを探すアリアで携帯電話の呼び出しが鳴りだしぶち壊しに。観客側の問題ではあるが、注意のアナウンスを増やして欲しい(先日の新国立では案内係が携帯に×マークを書いたイラストを持って客席を回っていた)。 名古屋近郊には、名古屋音楽大学他に愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学等があり、機会があれば聞きに行きたい。End