Super Trio 3℃はスリリングで繊細な音楽を満喫
鑑賞日:2012年8月6日(日)14:00開演入場料:¥4,000 1階1列【主 催】横浜市栄区民文化センター・リリスホールSuper Trio 3℃ at Lilis 2012会場:リリスホール出演:ヴァイオリン+笛:石田 泰尚チェロ :金子 鈴太郎ピアノ+カホン :清塚 信也曲目:<第1部>ドヴォルザーク ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調 作品90「ドゥムキー」<第2部>メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49ガーシュウィン ラプソディ・イン・ブルー 清塚信也編曲<アンコール>モーツァルト トルコ行進曲感想: 山の神のご希望で3ヶ月前の発売日早朝から並んでチケットを確保したSuperTrio3℃のコンサートを聞きに猛暑の中、本郷台駅側のリリスホールまで出掛けた。 SuperTrio3℃はヴァイオリン石田”オレ”様にチェロ金子鈴太郎、ピアノ清塚信也が加わったピアノトリオ。当方は今回初めて聴くが、昨年山の神とコンサートへ行った友人はピアニストがカッコいいとの印象だったらしい。 清塚信也と言えばのだめカンタービレのドラマのピアノ演奏で有名になり、2007年の神奈川フィルの第九演奏会でベートーヴェン「合唱幻想曲」のピアノ演奏を舞台上(合唱なので)で聞いており、そのやわらかなタッチにベートーヴェンでなくショパンだなあと思った記憶有り。 今回は昼、夜の2回公演にかかわらず本当の満席で9割以上が女性。石田”オレ”様に加え清塚信也ファンも多いためか。 通常の会場アナウンスのあと3人が登場するが、石田”オレ”様がなんと丸坊主。元々両サイドは角刈りだったので、全体を刈ったと言うことか。これで上下黒の服装でサングラスの出で立ちなので、クラシック演奏者には全く見えず、街で出会えば近づきたく無い人達に見えてしまう。 1曲目はドヴォルザーク「ドゥムキー」。通常のソナタ形式でなく独立した6楽章を集めた組曲となっており、ドヴォルザークらしい民族音楽や舞踊の旋律が聞こえる。早い部分も完璧に合わせ流石。 休憩を挟み冒頭に3人のMCが入った後、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲。こちらはピアノのパッセージが凄いが完璧に弾きこなす。これまでにも何度か演奏して来た曲らしく3人の息もピッタリで素晴らしいパフォーマンス。 一度舞台袖に引いて、椅子や譜面台の位置を変更。再登場すると、清塚信也が四角い木製の箱を持って登場。以前TV番組で見た記憶がある座りながら叩いて音を出す打楽器で、フラメンコ等に使われる「カホン」と言うもの。 3曲目はガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーを清塚信也が編曲したもの。冒頭のクラリネットのグリッサンドはチェロで演奏するがピッタリとハマって上手い。原曲の色々な楽器を3人のテクニックで表現し、盛り上がった所でカホンのパーカッションが入り更にヒートアップ。ジャズ的なテンポの揺らしもよく合っている。編曲もサマータイムやアイ・ガット・リスムの旋律も登場し、最後にラプソディ・イン・ブルーに戻る大変楽しい構成の曲になっている。 何度かカーテンコールが入ったあとアンコールは「トルコ行進曲」をアレンジしたもの。途中で石田”オレ”様がズボンのポケットから鳥の形をした子供用の笛を取り出し演奏、最後は速弾きで盛り上がりジャンプが入って終演。 通常のクラシック演奏にはハマらない、ジャズとも違う、多様な室内楽となっており、あっと言う間の2時間。これまでにない新しい音楽を感じることが出来た。 但し1列目の鑑賞は聴く方も緊張して疲れるので、次回は後ろの方で聞きたいが・・・。End