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2008.10.06
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※この小説は、茅田砂胡さんの小説『スカーレット・ウィザード』
 『デルフィニア戦記』『暁の天使たち』『クラッシュ・ブレイズ』
 を主軸とし、オリジナルキャラを主人公とした二次創作です。

    ●茅田さんの小説のイメージを壊したくない。
    ●キャラが本命以外(オリキャラ)と関係するは許せない!

 と思われる方は、読まれないようにお願い致します。
 読まれた後の苦情は、うけつけませんので、ご了承ください。
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※アーナの章をすっとばして、一番書きたいと思ってたデルフィニア編に突入してます。
※主人公?は、ケリーの孫で、アーナの娘『ユーファリーナ(通称:ユーナ)』になります。




1.物語の始まり



ユーファリーナは、うとうとしていた意識を回復させた。
周囲には、背の高い草花が生い茂っていて、見覚えのない景色だと思った。
「あれ?」と、不思議に思ったものの、隣にスヤスヤと眠る金色の髪の少年がいることを確認し、「ま、いいか。」と、思った。
『彼』がいれば、ここがどこであれ、何の心配もない、と、わかっていたから。

心地よい風が頬をかすめ、綺麗な空気が気持ちよかった。
ちょっと散策したいかも、と、いたずら心がむくむくと生じて、ユーナは立ち上がった。
未だ気持ちよさそうに眠る少年に視線をちらと向けたが、そう離れなければ、彼は臭いで気付いてくれるだろうと思って、ユーナは草原の周りに広がる森らしき場所に足を向けた。

木々の隙間からこぼれる光が綺麗で、小鳥のさえずりが耳に楽しかった。
「どこだろ? ここ?」
こんなにも自然に溢れた景色を、ユーナが普段生活している共和宇宙では保養地以外には殆ど存在しない。
少年――リィの故郷の地域は、人工物こそ少ない自然保護区だが、自然に溢れた、とは言いがたい場所だった。

この日、初めてユーナはリィの相棒の星に連れて来てもらった。
以前から、いつか行きたいと願っていたことが叶って、ユーナはすごく幸せだった。
普通の人間では、かの海賊王以外訪れたことがないと言われるボンジュイ。
リィと駆け回って、ルウとおしゃべりして――。

「遊んでいたはずなんだけど?」

つぶやきながらも、あまりに綺麗な森の空気が美味しくて、肺に一杯吸い込み、気持ちいいな~と、心底リラックスしていた。
が、ユーナは、ある気配に気付き、ふっと、表情を堅くした。

鳥がざわめき飛び立っていった。
遠くで、金属の打ち合う音、そして、足音が複数聞こえてくる。
これは――。
ユーナは、きびすを返してリィの元へと駆けた。

人の気配は、ユーナが向かう方向――つまりは、リィの眠っている方へと走り足で近づいている。
運がいいのか、悪いのか、足音の主たちがそこへ到達する前に、ユーナはリィの元へと戻っていた。
まだリィは眠りの中だったが、男たちがもう少し近づけは自然と目を覚ますだろう。
さすがに男たちが到着する前にリィを起こして身を隠すだけの余裕はなかったため、背の高い草を利用して、ユーナはリィの隣に腹ばいになって様子を見ることにした。

そこに現れたのは、たった1人の男を狙う、騎士風の10人程の男だった。
詳しい状況はわからなかったが、1人の方に手助けするべきか否か、ユーナは腰にある短剣を握り締めながら、首を傾げた。
しかし、男たちの格好を見る限り、ここがどこなのかさっぱり分からない。
あまりに、レトロ、と言いたくなる風体の男たち、しかし、映画などの撮影には見えない本物の殺気、流血、な状況に、ユーナは訳が全く分からなかった。
――そのとき。
むくっと、隣で寝ていたリィが身体を起こした。
男たちの立てる物音、そして殺気に反応したのだろうが、この状況で丸見えになった――となると、次は……。

案の定、騎士然とした男たちの1人が、リィとユーナに向かって剣を構えながら向かってきた。
騎士たちに襲われている男が、慌ててコチラへ向かってくる騎士を止めようとしているのがわかった。
(悪者は、騎士たちに決定。)
ユーナはそんなのんきなことを考えながら、リィとユーナに振り下ろされようとしている剣を平然と見つめて――。
ザシュッという音と共に飛び散る赤を避けた。
目の前でズンと倒れる男を視界に捉えながら、リィに視線を向ける。

うん、想像どおり、ご立腹らしい。

そんなのんきなことを考えながら、孤軍無縁らしい男の助太刀にいくリィの後を追った。



≪続く≫


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…本気でストーリーを知らない人には分からないものになってる。。。

さて、男(ウォル)とリィとユーナの活躍?に期待(笑)





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最終更新日  2008.10.07 17:22:16
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