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問題.突然恋人がネコになってしまったらどうしますか?
「にゃ~ん♪」 帰宅した亮に待っていた奏が「おかえりなさ~い」と抱きつくのはいつものこと。 けれど、その日奏を抱きとめた亮は、衝撃によろりと体勢を崩した。 まだまだ体重の軽い奏が勢いよく飛びついてきてもたかが知れている。その日に限って 何がそんなに衝撃だったかというと……。 「こ、これは何?」 お尻から出ている尻尾が亮の帰宅を喜ぶように、機嫌よさそうに揺れていた。 頭の上に出た耳も、まるで本物かと思ってしまうほど精巧にできていて、しかも物音に反応して動いている。 「高性能…」 ついつい感心して抱きついてきた奏の尻尾をギュッと力強く握り込んだ。 「ふにゃんっ」 腕の中の身体が大きく震えた。 亮の腕の中にある尻尾は、掴まれたままビシッと固まってしまっている。 作り物にしてはおかしな反応。 手に込めていた力を抜くと、硬直していた尻尾もようやくしなやかさを取り戻した。ご機嫌よくまたゆらゆらと揺れ始める。 尻尾を凝視していた亮は、恐る恐る奏の表情を伺った。 「にゃぁん」 甘えるように鳴いた奏が背伸びをして、亮の頬を―――。 「っ!!」 ザリッと舐めた。 思わず身体を離した亮に、奏は不思議そうな顔で首を傾げている。 「か…奏。べーってしてごらん」 亮の指示に素直に従った奏が出した舌は、まるで本物のネコのようにザラザラとした感触だった。 指先でその感触を確かめて呆然としている亮に、奏は期待の眼差しで舌の上に乗っていた指を甘噛みした。 妖しい雰囲気を出しながら、そのまま舌を絡めようとする奏から、慌てて指を救出した。 「ふにゃー」 不満そうな鳴き声。 亮はそれを絶望的な気分で聞いていた。 「ネコに、なっちゃった…のか?」 とても信じられないことだが、この耳、この尻尾、この舌。 作り物ではありえない。 なんでこんなことに…と頭を抱えた亮の脳裏に、元凶になりうる一人の男の姿が浮かび上がった。 亮が慌てふためく様を見て、笑っているだろうその人。 「なんてことしてくれたんだ、あの人は!」 猛然と怒りながら携帯を取り出す亮の足元で、いつの間にか奏が丸くなって寝てしまった。 いつもと変わらない奏の様子に、ふっと口元に笑みが浮かぶ。しかし、それも電話が繋がる瞬間までだった。 「祐輔さんっ、奏に何をしたんですか!?」 答.とりあえず祐輔さんを疑う 短いので、日記にアップ。 しかも、日記だからシリーズ知らなくてもいいように…と思っていたのに結局オチは裕輔さんに持っていってしまった(笑) なんでそうなったのか、とか聞かないでください。 私にだってわかんない~。 ただ、なんとなく最初の一文が思い浮かんじゃって。 奏くんは猫だな~、彩は…絢は…とかいろいろ妄想しちゃったので、シリーズ化です 今回は真面目な亮が相手だったので、色っぽくなりませんでしたが、いつか…ね。 獣化って言ったら、そりゃ~…遊びたくなりますよね まぁ、私の書くものだし。危なくなったらフリーページでアップですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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