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おるはの缶詰工場

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2008年07月01日
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カテゴリ:妄想天国
問題.突然恋人がウサギになってしまったらどうしますか?



 ショタカフェのバイト終了後、掃除当番だった圭は休憩室で待つ静姫を迎えに行った。

「静姫、待たせてごめん。帰ろうか」

 圭の言葉に、瞬き一つで静姫が同意を表す。

「どうする? 今日も静姫の家で夕食作ろうか」

 ほぼコンビニ弁当という貧しい食生活を送る静姫のために、圭は時間があれば料理を作りに行っている。

 時間がなければ圭の家に連れて帰る。

 毎日うちで食べればいいわよ、という圭の母の提案もあった。けれどそれを断ってわざわざ夕飯を作るのは、「静姫が遠慮するから」という理由と「少しでも二人でいたい」と望むから。

 今日の夕飯はどうしようか?

 夏だし、静姫はこってりしたもの苦手だから、サッパリとした何か…。

 あぁ、豚肉をポン酢で煮て大根おろしにかけて食べるアレがいいかな~。あとは、梅を利かせたきゅうりの和え物でも作ろうか。

 制服を着替えながら今日の献立を考えていた圭は、あまりに静かすぎることに気がついた。

 しゃべらないとはいえ、最近は「圭、あれが食べたい」とちゃんと口にして言ってくれるようになっていたのに。

「どうかしたのか、静姫?」

 振り返ってちゃんと静姫を見たとき、何か違和感を覚えた。

 じっと見つめてくる真っ黒な瞳。

 何かを期待するかのような瞳で圭を見ていた静姫が、可愛い? とばかりに小首を傾げた。

 その途端、耳の横で何かが揺れた。

 ―――否、ミミが揺れた。

「な、んだ…それ!」

 ダラリと頭から肩まで垂れていた真っ白なミミを掴んだ。

 ロップイヤーのウサギミミは、仄かに生暖かく『生きている』感触がした。

 圭を見上げる静姫の視線が、「可愛くないの?」と不安げに揺れる。

「いや、可愛い可愛くないの問題じゃなくて…さ」

 圭の言葉に、くるりと背を向けた。

 まさか拗ねてしまったんだろうか、とちょっと焦った圭に、静姫はお尻突き出すような体勢をとった。

 どう? と振り返って静姫が自慢げな顔をした。

 ……鼻血ものの体勢だ。

 若干そこから目をそらしつつ「どうした?」と聞くと、静姫は圭の無駄な努力をあざ笑うかのようにふりふりとお尻を振った。

 視界の隅にうつるそこに、いつもは見慣れない真っ白なものが…。

「………しっぽ、か」

 本物のウサギのようなしっぽがそこに。

「ウサギだからしゃべれないのか」

 呆れて呟くと、静姫がまたふりふりとお尻を振る。よっぽど「可愛い」と言って欲しいらしい。

 期待に輝く目には悪いが、ここで「可愛い」と言ったらまたやりかねない。

「どうせ、祐輔さんがやったんだろうな。笑えない冗談はしない人だから、きっとそのうち直るんだろう」

 長年祐輔に振り回されている圭は、すでに悟りきっていた。

「あぁ、ほらそんなにお尻を振って誘わない」

 まだ諦めずお尻を振っていた静姫の動きを止めようと、その腰に手をかける。

 これはこれで、いかがわしい体勢だった。

 それに気づくより早く、休憩室のドアが遠慮がちに開く。

「圭くん、そろそろお店閉めるけど―――」

 店長透耶の言葉はそこで途切れた。

 目を丸くしたのち、頬を赤く染めて無言でドアが閉められる。

「と、透耶さんっ、誤解です!」

 慌てて誤解を解きに行こうとすると、静姫がギュッと圭の服を握り締めた。

 僕を放ってどこ行くの?

 大して変わらない表情とは違い、大きな瞳は雄弁に圭を批難していた。

「あ~…うん、どこにも行かないから。買い物して帰ろう」

 いつもと同じように、コックリと静姫の頭が縦に振られた。

 違うのは頭につられて揺れる垂れたウサギ耳と、揺れるお尻から出たちまっとしたしっぽだけ。



答え.大していつもと変わらない。




静姫はしゃべらないし可愛いからウサギってイメージだな~。
じゃぁ、圭の反応は?
と思ったとき、答えは出ました。
大して変わんないから別に問題はない。
まさしくです!
どうやら、本当にこの獣化は裕輔さんが黒幕のようです(笑)

そういえば、ウサギのシッポは嬉しいときに振られるんでしょうか?
ネットでちょっと見ましたが、わからなかったので描写はしませんでした。
そのときに、「始めは処女の如く、終わりは脱兎の如し」ということわざがあるのを知りました!
「始めはおとなしかったのが、終わりに近づけばだんだん勢いが増して抑えられない状態にまでなってしまう事。」
という意味らしいですが。

意味深です!!

何の始めと終りなんだろう、と思ったのはきっと私だけではないはず!
……このことわざを絡めてこの二人が家に帰ったあととか書きたいなぁ。





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最終更新日  2008年07月01日 10時20分15秒
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