カテゴリ:妄想天国
『取り戻してください!』という、珍しくも焦った絢の司令を受けて、一瑠は揚羽に電話をかけた。
携帯番号を不意打ちでゲットしたときの、揚羽の驚いた表情を思い出して、思わず笑ってしまう。そのくらい、一瑠は気楽に考えていた。 ―――あのクスリが何なのか。 絢が変なものを持っているはずがないし、きっと中身は調味料とかそんなところだろうと。 数回のコールの後、つながった携帯に向けて一瑠は呑気に声をかけた。 「もしもし、青虫~、生きてる?」 すぐに『こんなもん飲ませやがって』という罵声が返ってくるかと思ったのに、電話の向こうは沈黙している。 「昨日渡した風邪薬だけど、中身が違うんだってさ。平気か~?」 まだ飲んでないのかと説明までしたのに、なにも言わない。はぁ、という息使いが聞こえてきているからそこにいるはずなのに。 「青虫? どうかしたのか?」 風邪が悪化したのか、それとも……渡したクスリのせいか。 気配を探ろうと携帯に耳を押し付けて集中していると、ガリガリガリという不快な音がして思わず携帯から耳を離した。 衝撃から立ち直った一瑠が次耳を当てた時には、もう無情にも通話は切られていた。 「……」 ……やってくれる。 一瑠の口元に不穏な笑みが浮かぶ。 「どんなに体調が悪くて大変でも、俺の助けはいらないってことか?」 無言で拒絶されたことに、一瑠はふつふつと怒りがこみ上げてくる。 握っていた携帯で会社に早退の旨を告げると、ドラッグストアを目指して歩き出した。 そっちがその気なら、押し掛けて完璧な介護でもしてやろうじゃないか。 「お礼になにしてもらおうかな」 一瑠の脳裏では、嫌そうに顔を歪めた揚羽が「頼んでないっ」とわめいていた。 「あー、ぞくぞくする」 ひと目がなければスキップしそうな勢いで、一瑠は揚羽の元に急いだ。 ※ ※ ※ スキップさせてやりたいです!(笑) 祐輔さんっぽい一瑠ですが、相手が揚羽なのでちょっと違った展開になる…ハズ。 祐輔さんのところは、長年連れ添った夫婦のようなカンジで、一瑠のところは………ライバル関係が続けばいいなーと思います。 基本甘いのが好きなんで、なし崩しにラブラブにしそうで怖い!! 火曜日に習いごとに行っている私。 ずっと気になっている お蕎麦屋さん がありました。 が、火曜日は定休日! うーん、美味しいって聞いてるのに…と残念に思っていたら、先生の都合で木曜日にずれることが今月2回ほどありました。 よし!行ってみよう!! と気合を入れていった木曜日1回目。 『品切れにつきお休み』 出鼻をくじかれてしまいました。 そして昨日、2回目の木曜日。 開店の文字もちゃんとあったのですが………入れませんでした! はじめてのお店に一人ってかなり勇気がいります。 某占い師に『あなたは誰かに引っ張られないと新しいところに行けないわ』と断言されただけあります 追い詰められるか連れて行かれるかしないと、ダメみたいです。 うぅ、小心者めっ。 近々誰かと行ってみよう…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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