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おかゆをたいていた鍋の火を止めて部屋を覗き込むと、揚羽が赤い顔をして寝ていた。
熱がまだ下がらないのか、吐く息もどことなく熱がこもっているように見える。 ゆるく結んでいた紐はいつの間にかほどけて、茶色の耳が冷えぴたの貼られたおでこを隠していた。 ベッドのそばに跪き、顔にかかっていた耳をそっとよける。 さっきは少ししか触れなかった耳を、堪能するように撫でる。滑らかな手触りが物珍しくて楽しくて、ついつい執拗に撫でまわしてしまう。すると、ピクっと揚羽が反応した。 「風邪をひいた姿って色っぽいって話だけど…」 そういう目で揚羽の姿をじっくりと見た。 半開きの唇、微かに寄せられた眉間のしわ、寝乱れたパジャマの襟元からのぞく白い肌。 あ、いけるかも…と病人相手に、とんでもない評価を下す。 「ちょっとくらい悪戯してもいいよね?」 一瑠はにんまりと笑うと、耳を掴み、その内側をくすぐる様に撫でた。 揚羽が嫌がる様に寝返りを打って逃げたが、長い耳の先端はまだ一瑠の手の中にあった。 「ホント、可愛い…」 うっとりと呟いて、掴んでいた耳の先端にそっと口づける。 そのまま、目についた白い首筋に唇を移す。 一瑠にとって、『寝込みを襲う』という行為は、卑怯なことでもなんでもない。むしろ、盛上げるためのオプションのようなものだと思っている。 部屋に上げて、目の前で無防備に寝ている状態は、襲ってくださいと言っているようなものだ。「じゃぁ、遠慮なく」とおいしくいただいくのに、何の問題があるのだろう、と一瑠は揚羽の首筋に顔をうずめながら思った。 汗ばんだ首筋を唇で辿りながら、自分では見えない首の後ろに所有の印をつけた。 これを見つけた時の揚羽の顔を想像するだけで、一瑠の顔はだらしなく緩む。 そこまでしても起きないのをいいことに、一瑠はそのまま両の手を揚羽の身体に巻きつけた。 体重をかけすぎないように注意して、揚羽の上に倒れこむ。風邪の熱のせいなのか、まるで子供のように体温が高い。その熱い身体の線をなぞるように一瑠の手がゆっくりと下りていく。 時折ピクピクと震える揚羽がいつ起きるかと、一瑠はワクワクした。 さすっていた手が腰を過ぎ、その下に向かったとき、ソレに気が付いた。 モコモコした何か。 普通ならあり得ない場所にありえない手触り。 尾てい骨の辺りにあるそれを、パジャマの上から掴むと、ビクッと揚羽の身体が跳ねた。 「まさか…」 耳が生えたなら当然それがあってもおかしくない。 一瑠は揚羽を起こさないように、そっとパジャマとパンツを脱がしてしまった。 「しっぽだ」 耳と同じ茶色のそれが興味深く、一瑠は指先でこすり合わせたり付け根をくすぐったりとつい遊んでしまった。 横向きに寝かせて、しっぽばかりにかまっていたので、それに気づくのが遅れた。 しっぽの付け根を引っ掻いたとき、落ち着かなげに腰が揺れるのを見て、一瑠はまさかと前を覗き込んだ。 パジャマの裾の隠れたそこは、わずかに起き上がっているように見える。 思わぬ反応に、口元がにやけるのを止められない。 「ホント、可愛い…」 さっきと同じ言葉で、たやすく反応する敏感な身体を褒めた一瑠は、それじゃ遠慮なくとしっぽを弄んでいた手を前に回した。 芯を持ち始めたそこを軽くこすると、すぐにそこは上を向いて蜜をこぼし始めた。 たらたらと溢れ出す先走りの液を塗り込めながら、このまま終わらせるのもつまらないな、と一瑠の悪戯心がうずき出す。 弄るたびに跳ねる身体と艶を増す表情。 揚羽の枕の横に、耳を縛っていた紐を見つけた。 「縛っちゃおうかな」 限界近くまで張りつめたそれの根元を、ちょっときつめに紐で縛ったらどうだろう? ろくでもない妄想をしながら、紐に手を伸ばした一瑠は、ぼんやりと開けられた揚羽の目と出会い、珍しくうろたえた。 「お、おはよ。青虫」 揚羽の視線が挙動不審の一瑠の手をたどる。 自分の枕もとの紐を掴んでいるのを見て、眉間のしわが深くなった。 こっちはわかってないんだろうか? 視線を紐にばかり向けている揚羽に、疑問に思った一瑠は握っていたそこを擦り上げた。思いもしなかった刺激だったのだろう、寝ていた時よりも数段激しく身体が跳ね……。 「っ!!」 「あ…」 イかせるつもりはなかったのに、と白濁で汚れた手をのんびり眺めていた一瑠は気付かない。 次の瞬間、ウサギの見事な脚力を身を持って味わうことになった。 ※ ※ ※ 「ウサギキーック」を披露したかったのです。 こんな悪戯したら寝てないで起きるような…でも風邪で具合悪くて寝てるところだから、起きなかった、ということで!! 一瑠を書いてて思ったのですが… 一瑠ってSだろうか……? だって、青虫に怒られるのが楽しくてたまらないんですよ? これって…M? いやいやいや。一瑠がMってイメージ的にありえない! いじめて怒られて…楽しい。 あー、小学生の子供ってのが一番近いかも お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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