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「変態っ」
思わず叫んだ言葉が音になったことに、揚羽は驚いた。 はっと手を頭にやると、柔らかな感触はなくなっていた。 「消えてる…」 「尻尾もなくなってるよ」 揚羽が呆然としているのをいいことに、一瑠がお尻を覗き込んで確認していた。 見んな、とそばにあったパジャマのズボンを投げつけた。 「相変わらず乱暴だな、青虫は」 ニヤニヤと笑いながら揚羽を見る一瑠の視線に耐えかねて、「シャワー浴びる」と立ちあがった。 「風邪のときに風呂はよくないよ。俺が拭いてあげる」 「いらない」 「首とか脇とか、あとちゃんとココとかココも…」 白濁で汚れたそこと臀部をなでられ、揚羽はさっと一瑠から距離を取った。 警戒心いっぱいで一瑠を睨みつけると、楽しそうに笑われて腹が立つ。 こっちがどんなに真剣に怒っても、一瑠は気にもしない。それは相手にされてないってことで―――空しい。 思い至った感情に、歪んだ笑みを浮かべると、「青虫?」と呼ばれた。 こんなに一瑠のことを気にしているのを知られなくなくて、なんでもないと首を振る。 「もう熱もなさそうだし身体もだるくないから、シャワー浴びても平気。もう風邪治ったから」 だからさっさと出て行け、と言外に伝えると、一瑠はちょっと困った表情をした。 「それって…」 なんだよ、と睨みつつむき出しの下半身を隠すようにシーツを手繰り寄せた。 「媚薬が入ってたんじゃ?」 「び、やく?」 はっとベッドサイドを見ると、空になった薬の瓶。 あれに入っていて、一瑠にイかされたから、体調が戻ったってこと?! 「全部、お前のせいかっ」 「いや…一服盛りたくて盛ったわけじゃないんだけど」 その一言が余計に揚羽を傷つけた。 「出てけー!!」 大声で怒鳴って、手あたりしたいあったものを投げつけた。 さすがの一瑠もこれには参ったようで、バタバタと逃げるように部屋を出て行った。 「ばーか…、一瑠のくせに素直に逃げるな」 シャワーを浴びるために台所を通ると、一瑠の買ってきたらしき果物や飲み物。コンロの上の鍋には白粥がたいてあった。 一口すくって食べると、それはとても優しい味がした。 数日後、また三智の家であった一瑠は「青虫、いらっしゃ~い」といつもと変わらない腑抜けた笑顔を浮かべていた。 看病しにきてくれたのに、あんな風に追い返したから、怒っているんじゃないかと思っていた。 憮然とした表情でその笑顔を睨みつけていると、何を思ったのか一瑠が大きくため息をついた。 「なんだよ?」 さも残念そうに首を振られたら、なにが言いたいのかと気になるというもの。 「可愛いウサギの耳と尻尾がなくなっちゃったなんて…。もっと遊びたかったのに」 「反省してないのか…」 怒気を込めた揚羽の呟きも、一瑠の耳には入っていないのかもしれない。 「あ、今度バニーガールのコスプレもってくるから―――」 「コロス!」 ふざけたことを言う一瑠の首に、両手を回し締め上げる。 降参~と手を叩く一瑠の顔には、やっぱり笑顔が浮かんでいた。 この笑顔の下にある顔が見えるようになればいい。自分の言葉や行動に、感情を揺らめかせる一瑠の姿を見てみたい。 悔しいっ、と両手にさらに力を込めると、後ろから「ホントに殺すなら、俺の見てないところにしてくれ」と三智からクレームが入った。 END ※ ※ ※ うぅ…こんな風に終りにしちゃったー! なんか、全然書ききれなかったぞ? しかも意味不明だー!! 当初の予定と全く違う…と言いたいけど、当初の予定を全く立てていなかった。 「勢いで書いてみよう♪」 と書き始めただけに、当然の結果です。 やっぱり多少なりともプロットを立てないと順序だって書けないみたい。 いい勉強になりました。 書ききれなかったこととかは、今度校正してフリーページにアップする予定! 全く別の話になっていても、そこは突っ込まないでください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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