Divertimento(It.) Divertissement(Fr.)とは
1.嬉遊曲、娯楽用に楽しめるように、ピアノ曲用に編曲した物、18世紀初めから流行を見た、ドイツの学者G.Haus.swaldの言葉によれば、イタリア及びドイツ音楽の世界に取り入れられては、D.は主に独立した器楽的舞曲の組み合わせた物、フランスではオペラ中の舞曲を結び合わせた物だという(G.Hausswald,Mozarts Serenaden1951,Leipzig,S.7)、組曲、娯楽用の楽曲、たとえば食卓用楽曲Tafelmusikとか、舞曲Tanzmusik,夜の調Standchenの類の音楽の一般的名称だった、1700年頃からフランスではDivertissemetといって、組曲と同様に使用した、シンフォニーが流行すると、シンフォニー風の組曲の意として独立した楽形式の名に変化した。 ただし、D.の名称の組曲は舞曲やメルヘンやその他の民謡風楽曲の通俗的色彩が濃厚なことが特色である。したがって厳格なシンフォニー形式によらないで、種々な楽曲を結合して作曲した。またD.は独奏楽器を(ときに管楽器を)使用する6声部ないし8声部よりなる楽曲であった。この形式の代表的作曲家はモーツァルトである。その後19世紀に入ってから、一時人々に忘れられたが、20世紀になりバルトーク、ストラヴィンスキー、イベールなどがD.の題名の曲を書くようになった。 2.遁走曲またはオペラの間奏曲、中間曲、H.Hoffmann,Mozart Jahrbuch3参照。