「JK作業所」摘発、店長ら逮捕「軽作業していたら捕まらないと」
フジテレビ系(FNN) 5月12日(火)18時53分配信袋いっぱいに詰められた、折り鶴とぬいぐるみや、ビーズのアクセサリー。これらは「JK作業所」と呼ばれる店で、女子高校生らが、客の前で作っていた品々。「JK」、すなわち女子高校生の作業所という新手のビジネス。取材して見えてきたのは、少女たちに迫る危険な実態だった。 東京・東池袋で2015年3月、制服姿の少女が、ビルを出入りしていた。 中には、キャリーバッグを抱えて入る少女の姿も。 階段の上の店では、何が行われているのか。 「みんなの作業所くりおね」と書かれた、4階の店舗に向かった。ドアを開けると、制服姿の少女が、受け付けをしていた。 受付には、「5分くらい1,000円」、「10分くらい2,000円」などと書かれた、料金表のようなものが見えた。 受付の少女が、てきぱきと説明する。JK作業所。 従業員は全員、18歳以下の現役女子高生だという。 店内には、1畳ほどの半個室が並び、女子高生と客は、マジックミラーで隔てられている。 客は、マジックミラー越しに、女子高生が座っている様子を見学し、料金を支払う。30分7,000円のコースの部屋に案内された。 女子高生たちは、入れ代わり立ち代わり入ってきては、下着が見えるように座り、折り紙や読書を行う。 見学が終わると、指名した女子高生と一緒に作業をするコースもあるという。なぜ作業なのか。 店員は、「作業しかさせられないんで。リフレやっちゃうと駄目なんで。お客さんも、その子も、僕も、みんな一緒に警察暑に行くことになっちゃうので」と話した。ここ数年、女子高生が客にマッサージをする「JKリフレ」が、相次いで摘発されたことを受け、この店では、女子高生は客と接触せず、あくまで作業していることをアピールしていた。では、少女たちは、なぜここで働いているのか。 少女は「友達が、『ここが良くない?』みたいな。(友達と一緒に働いている?)はい。(なぜ『ここで良くない?』ってなった?)本当に最初は前に来るだけだった、マジックミラー越しの。折り紙折ってるだけだし、それで時給いいしみたいな。でも最近、こうやって、直接部屋に(客が)入るみたいな。みんなに聞いたら、『触ってって言う客ばっかだから』みたいな。足とかは、たぶん触らせてるのかな。『足触らせて』みたいな、そうやってお金を...。むしろ、そういう(触らせている)人の方が多い」と話した。 客に体を触られても、金のためと割り切る少女たち。 中には、1日5万円を稼ぐ少女もいるという。 同世代の娘を持つ親は、どう感じているのか。 高校生の娘を持つ母は、「絶対、嫌です。娘が、そういうことをしそうになったら」、「軽い気持ちで始めちゃったら、怖いと思います」などと話した。そして3月、この店に、警視庁の家宅捜索が入り、働いていた女子高生2人が補導された。 捜査員たちが運び出しているのは、クッションがついた長いすや小さな台、そしてマット。さらに、ポリ袋いっぱいに詰められた、色とりどりの折り紙。 室内で、女子高生が折り続けていたもの。 今回、警視庁は、店の業務内容が、労働基準法の危険有害業務にあたる疑いが強いとして、経営者ら3人を逮捕した。 調べに対し、経営者の藤井貴光容疑者(41)は、「下着を見せるだけだと逮捕されるけど、軽作業をしていたら捕まらないと思った」と供述している。 最終更新:5月12日(火)19時50分