COP21 特に「途上国への資金支援」をめぐる交渉が難航
フジテレビ系(FNN) 12月12日(土)19時59分配信フランス・パリ近郊で開催中のCOP21は、全ての国が参加する温室効果ガス削減の新たな枠組みの合意を目指し、11日までの会期を1日延長して、難しい協議を行っている。 主な争点としては、「温室効果ガスの削減目標」や「世界の平均気温の長期目標」などがあるが、特に「途上国への資金支援」をめぐる交渉が難航している。 先進国側が、途上国の中でも、経済的に豊かな新興国に、資金支援を求めているのに対し、途上国側は、支援は先進国にのみ義務化されるべきで、金額についても、現在の年間1,000億ドルより、さらに上積みを求めている。 現地では、日本時間の12日午後5時に予定された最終の合意案の発表が遅れている。 最終合意案を示す予定の会議だが、突然、議長国・フランスから、2時間半遅らせるとの発表があった。 関係者によると、最終合意案を作るために、最後の詰めを行っている段階で、各国が納得できる文章なのか、水面下で、ぎりぎりの調整が行われているという。そのため、日本時間の午後7時半とされている会議も、まだ暫定的なもので、調整が長引けば、会議の時間はさらに遅らせるとしている。また最終合意案は、採択できる形で作成されているほか、会議には、フランスのオランド大統領が出席するとしていて、各国に対して、最後の政治的決断を求めるとみられている。かなり協議は難航しているが、本当に合意に達するのか。 途上国の中心的な存在であるインドは11日、先進国が譲歩すべきと主張した。インドのジャバデカル環境相は「われわれの立場は明確で、先進国は、今すぐ状況を受け入れ、柔軟性を持って前進すべき」と述べた。こうした状況の中で、先進国と途上国の対立が本当に解消されているかは不透明。COPは、すでに会期を1日延長しているが、各国の閣僚などの日程を考えると、さらに延長するとしても、あと1日、13日までの延長が限界とみられ、最後に先進国、途上国が歩み寄れるのか、最後まで目が離せない状況が続いている。 最終更新:12月12日(土)19時59分