長期金利、史上初のマイナスに 生活への影響を心配する声も
フジテレビ系(FNN) 2月9日(火)18時50分配信日本経済、相次ぐ波乱の事態となっている。円高株安、そして、史上初めて長期金利がマイナスに突入。生活への影響を心配する声も上がり始めている。 東京債券市場では、長期金利が史上初のマイナスとなった。 住宅ローン金利などの指標となる10年物国債の利回りが、初めて0%を割り込み、過去最低を更新した。 利回りがマイナスになるのは、世界的にも異例のこと。きっかけは、1月29日に行われた発表だった。 日銀の黒田総裁は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入を、賛成多数で決定した」と話していた。 日銀が、各銀行が預ける当座預金に-0.1%の金利導入を決めたため、安全資産とされる国債を買う動きが拡大。 国債は、買われれば買われるほど値が上がる一方で、金利は下がる仕組み。さらに今回は、世界経済への先行きの不安から、投資家が株を売って、日本国債を買う動きを加速させたことが、金利の低下に拍車をかけたとみられている。 街の人は「長期も短期も下がっていて、すごく歴史的なことかなと」と話した。 長期金利の低下により、住宅ローンや企業融資の金利の引き下げが期待される一方で、年金や保険などの運用には不安がある。 国債とともに、9日は円も買われ、円相場では1ドル = 114円台と、およそ1年3カ月ぶりとなる円安ドル高水準となった。それにともない、輸出関連株などが売られ、東京株式市場は大荒れとなった。 日経平均株価は、ほぼ全面安の展開となった。 日経平均株価は、8日より900円以上も値を下げ、1万6,000円割れ目前の値で取引を終えた。アベノミクスが頼りとする株価の大幅下落に、石原経済再生相は「国内要因は、アベノミクスの効果は、トレンドでいうと、全く変わっていない。上昇局面でも、小さな凸凹はある。過剰な心配はしていない」と述べた。 最終更新:2月9日(火)18時50分