2024年10月27日 23時03分NHK
プロ野球の日本シリーズは、27日夜、横浜スタジアムで第2戦が行われ、4年ぶりの日本一を目指すソフトバンクがDeNAに6対3で勝ち、対戦成績を2勝0敗としました。 ことしの日本シリーズは、4年ぶりにパ・リーグを制したソフトバンクと、セ・リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち上がったDeNAが7年ぶりに対戦し、26日の第1戦は、ソフトバンクが有原航平投手の投打にわたる活躍もあり、5対3で勝ちました。 第2戦は、26日に続き横浜スタジアムで行われ、ソフトバンクは1回に4番の山川穂高選手がツーランホームランを打って先制しました。 このあともレギュラーシーズン打率12球団トップの強力打線が力を発揮し、3回には牧原大成選手、4回には山川選手がタイムリーヒットを打つなど、4回までに6点をリードしました。 投げてはパ・リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得した先発のモイネロ投手が、ヒット8本を打たれながら7回途中3失点と、粘りのピッチングをみせました。 3点をリードしてむかえた9回は、26日に3失点と苦しんだ抑えのオスナ投手が危なげなく3人で抑えて、ソフトバンクが6対3で勝ち、対戦成績を2勝0敗としました。 そして、2018年の日本シリーズ第3戦から続く最多連勝の記録を「14」に伸ばしました。 一方、敗れたDeNAは、先発した大貫晋一投手が3回途中5失点と、試合を作れず序盤から苦しい展開となりました。 打線は5回に、桑原将志選手のタイムリーツーベースで2点を返し、7回には牧秀悟選手のタイムリーツーベースで3点差に迫りましたが、26日の試合で左足に自打球を受けて途中交代した主軸のオースティン選手がベンチを外れた影響もあり、勝負どころでつながりを欠きました。 28日は移動日で試合はなく、第3戦は、29日にソフトバンクの本拠地、福岡市のみずほPayPayドームに場所を移して行われます。 ソフトバンク 小久保監督「あと2つ勝つ」 2連勝としたソフトバンクの小久保裕紀監督は試合後のインタビューで「非常にプレッシャーのかかるDeNAファンの応援の中、本当によく2連勝できたなと思う。山川選手の先制ツーランで前半、非常にいい流れで試合を運ぶことができたが、DeNAの中継ぎ陣の奮闘で、5回以降は1人のランナーも出せない苦しい展開となった。ただ、最後にヘルナンデス投手とオスナ投手が3人ずつで切ってくれたので、最後は締まったゲームになった」と振り返りました。 試合中盤からDeNAに追い上げられたことについては「6点入った中で逆転されると、シリーズを左右することになると思っていたので、逃げきることができてよかった」と話しました。 そして、29日から本拠地に戻って行われる第3戦に向けては「“あと2つ勝つ”ということだけなので、福岡に帰ってホークスファンの中でまたいいプレーをしたい」と意気込んでいました。 ツーランHRの山川選手「長打を狙っていた」 先制のツーランホームランを打ったソフトバンクの山川穂高選手は「ランナー一塁の場面で長打を狙っていたので、押し込むバッティングができた」と振り返りました。 また、プロ11年目で初めて出場している日本シリーズについては「DeNAの応援がすごかった。日本シリーズになると、より一段とファンの声量が5倍くらいに感じる。きのうの第1戦は“すごいな”と感じた。その中でプレーできることは楽しかった」と話していました。 そして、クライマックスシリーズファイナルステージから4本目のホームランとなったことについては「頭の中が整理できていて、1つのことにフォーカスできている。クライマックスシリーズ以降はレギュラーシーズンと異なり、個人成績のことはあまり頭に入れていない。ホームランを打つことでチームが勝ちに近づく喜びがある」と話していました。 ソフトバンク先発 モイネロ投手「集中して投げることができた」 7回途中3失点と粘りのピッチングをみせたソフトバンク先発のモイネロ投手は「日本シリーズというプレッシャーのかかるなかで7回途中までしっかり投げられたので満足している。負けてはいけない試合で集中して投げることができた」と淡々と振り返っていました。 また、試合中に意識したポイントについては、本拠地のみずほPayPayドームに比べて狭い横浜スタジアムの特徴を踏まえ、「スタジアムが小さいのでボールを低めになるべく集めようと集中して投げた」と振り返っていました。 モイネロ投手は5回にピッチャーライナーが腰付近に直撃し、その状態が心配されましたが「ベルトに当たったのであまり痛みがなかった。ベルトが守ってくれた」と話し、問題ないという認識を示しました。 DeNA 三浦監督「前半の失点が大きかった」 DeNAの三浦大輔監督は山川選手に先制ツーランを打たれるなど3回途中5失点だった先発の大貫投手について「追い込むまではいい形だったがカーブが甘くなって大きな先制点を取られたしその後も粘れなかった」とした上で、「打線もくらいついていったが前半の失点が大きかった」と第1戦に続き追う形となった試合展開について悔やんでいました。 また、4番のオースティン選手がベンチを外れたことについて、球団は26日の試合の第3打席で自打球が当たったことによる左足甲の打撲と発表しました。 三浦監督は「相当痛かったようだが無理して出場していたようだ。きょうの様子を見たら試合は難しいと判断した。あさって以降はまた見てから決める」と説明しました。 その上で、「2連敗したがまだ終わったわけではない。1日空くので切り替えて、全員がギアを上げて集中してまた横浜スタジアムに戻ってこられるように戦っていく」と29日に敵地で臨む第3戦に向けて意気込んでいました。 DeNA キャプテン 牧秀悟選手「打ち勝たないといけない」 DeNAのキャプテン、牧秀悟選手は3番に入り日本シリーズ初ヒットを含む2安打1打点の結果だった27日の試合を振り返り「まずヒットが1本出たということと、タイムリーもいい形で出たのでよかったと思う」と話していました。 また、打線が追い上げたものの及ばずに本拠地で2連敗を喫したことについて「相手の先発投手からあまり得点できていないし、打ち勝たないといけないと感じた。力の差があるわけではないがつないでくる相手の打線に対して自分たちはまだそういった攻撃ができていない」と敗因を分析しました。 その上で、「もう1回、スイッチを入れ直してこのやられた2試合を復習して新たな気持ちで戦いたい」と前を向きました。