課長ったら、も~、
「えんちゃ~~ん♪」課長が呼んでます、私を呼んでます、めっちゃめちゃイヤな予感がしますいつもより「えんちゃん」の「ちゃ」が長いです「な、なんスかぁ~?」「えんちゃんサ~、会社帰りどっか寄るのぉ~?」ゲッ!!飲んでたコーヒーが鼻に入りましたなんてコトを聞くんでしょうかウチの課長は、ままま、まさか、公園練習がバレたのでしょうか、いやいや別にばれたからって言ってドーってコトは無いはず、いやいや、バレっこ無いでしょ、待てよ、昨日公園で叩いててチラっと止まった車があったな、まさかアレは課長だったのか、もしや近所の苦情が会社に来たのか?そんなはずは無い、オレがココの社員ってコトがわかるはずも無い、車のナンバーか?ナンバーから会社を割り出したのか?恐ろしいご近所だな、バカな、そんな敏腕住民がいるのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、、、、、、、、、、、(所要時間0,5秒)とまぁ~瞬間的にイロイロなコトが頭の中を回転し「ねぇ~どっか寄るのぉ~?」「い、い、い、いや別にぃ~ボカァ~いつも真っ直ぐ帰りますよ」(大ウソ)「じゃーさ、お願いがあるんだけど」来ましたご依頼事項、な、なんでしょ?この時点で苦情では無さそうだぞ、しかし、まさかスタジオの店長から文句が来たのでしょうか?あぁぁぁぁなんなんだぁぁぁ、、とそのとき同僚が「遠藤さぁ~ん、○×運送さんから電話ぁ~」と叫んでますナイス♪、なんてナイスなお客でしょうか、グットタイミングなんてモンじゃ~ございません、○×運送?知らねぇ~けどいいや、「もしもし遠藤でぇ~す♪」「は?遠藤さん?いやいや営業の○○さんお願いします」ゲッ!!オレじゃねぇ~や「遠藤さん、ナニ電話出てるですか!」○○さんに怒られました、完全に狼狽しております、と言いますか狼狽してるのがバレバレです、せっかく課長の話をそらすチャンスだったのにぃ~「で、えんちゃんお願いなんだけどね」まだそんなコト言ってやがる、ハイハイなんですか?も~なんでも課長の車がパンクして動かないとか、で私と課長の家が近いので送ってくれと言う話、なんだよそんなコトかよ、家が近いって同じ練馬区ってだけじゃんか、「パンクならスペアに変えればどーですか?」「ヤダよ、もー暗いしさぁ~」「あ~まだ寒いッスもんね」「なに?春だぞ、寒くは無いだろ」あ~一般の方の認識はもう寒くないのねぇ~、公園で修行をしてる私にとってはまだまだ寒いのさ、解ってねぇ~なぁ~、自然は厳しいのよ課長、ま、公園練習がちょっと遅れるけど、まーいいか「いいっすよ、で何時頃帰りますか?」「もー帰えろーよ」「へ?今?」ラッキー♪時計を見ますと8時前、こりゃいいぞ、なんていい課長なんでしょう、「今ですかぁ~?でも仕事がなぁ~」(もう片付け始める)「悪いねぇ~」「課長がそこまで言うなら、、、明日やるかぁ~」(片付け完了♪)もの凄いスピードで課長宅へ向かいます、車が壊れるかと思うぐらい、抜け道抜け道で行きます、課長宅へ近づきますと「あ!課長!光が丘公園じゃないですか」課長のご自宅は光が丘公園と言うデカイ公園のお隣です「そーだよ、もうすぐ遠藤みたいのが出没するよ」この辺から「えんちゃん」ではなく「遠藤」に変わってる依頼事項が終わると態度も変わるな、オイコラ!「なんですか?遠藤みたいのって?変質者ですか?」「違うよ、トランペットとか楽器だよ楽器」「げっ!」(またその話か)「遠藤なんか所構わずドラム叩きそーだもんな」「げっ!!」(やはりバレてるのか)「おいおい、信号、赤だぞ、赤ぁぁぁ」「へ、へ~、そんなのいるんだぁ~、信じられなぁ~い」「おいおい、今の信号無視じゃないか?」「じゃ~うるさいでしょ?」「いやもう気にならないよ、おい!人がいる止まれ止まれぇぇっぇ」「へ~気にならないんだぁ~」「おい!もう着いたよ、止まれ止まれ止まってぇぇっぇぇぇっぇぇぇ!!!」いやいやいいこと聞きましたよ、公園のご近所に住んでる方はもう騒音に慣れてるのね、引っ越して来た当初は気になって仕方無かったそーですが、今じゃ全然気にならないそーですウシシシ、そーか、そーゆー感覚なのか、貴重な住民の意見ありがとうございますさてさて城北公園到着、訳のわからん安心感ゆえに当然いつもより音量がデカくなりました、