歌舞伎の色・幕の色
歌舞伎には、独特の色がある。まず劇場にはいって、引き幕を見ると、萌黄(もえぎ)と黒と柿色の3色の布をつぎ合わせたもので、*「定式幕(じょうしきまく)」*と呼ばれているのがこれだ。江戸の芝居の創始者である初代猿若勘三郎が、幕府の安宅丸(あたかまる)という舟を隅田川に曳航する時へさきに立って音頭をとったのを記念して、その帆布に似せた幕を用いることにしたのだという伝説がある。幕ではもうひとつ、その引き幕を開けたあと、浅黄幕(あさぎまく)というものがあって、舞台装置を隠しておく場合がある。それを一瞬に切っておとすと、華やかな景色が忽然と目の前に現れるという効果を考えて、こしらえた幕である。定式幕の萌黄色はグリーン系の色、浅黄はコバルト系の色だが、こと歌舞伎に関する限り、色の名称は純粋の日本語で呼んでいた。(略)「東洋インキニュースNO.~50歌舞伎の色~」戸板康二**定式幕【じょうしきまく】**孫のちゅん(2)が、私に絵本を見せながら「ダイダイ!」と言う。「??」と思っていたら、次に「キイロ!」と指差す。ああ、色がわかるようになったのね。それにしても、「オレンジ」と言わずに「ダイダイ」とは、古風( ̄m ̄*)と思っていたら、散歩中に見つけた、花は「ピンク!」と言ってた。( ̄▽ ̄) 私の子ども時代は、橙色、桃色、深緑、黄土色、藍色、エビ茶色、卵色・・・など色の名前は純日本語でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★4月28日*摘み草*スカンポとスイバ*UP